ゲーメスト編集部の話10

ちょっと時代が進んで、今回はマルゲ屋のお話をしよう。

 旧編集部があった柴田ビルのすぐ裏に、マルゲ屋本店はあった。編集部に遊びに来る読者さんがよく道に迷う神田、決して立地条件が良くなかったビルの2階に、そのゲームアンテナショップはあった。だからお客さんも中々辿り着けずによく電話で道案内をしたものだった。

 いつの間にか編集部のライターとマルゲ屋の店員の二足のわらじを履いていた私。それは実に楽しく仕事のやりやすい環境だった。だって、お店にお客さんがいない時は、カウンター裏で原稿を書けたのだから。

 ゲームの紹介記事、攻略記事はもちろん、『ご商談の場』という読者同士のやりとりでゲームグッズなどが売買されるコーナーも、葉書を選んでは原稿を書いていた。葉書に御中が無かったりしたものは優先度低くしてたりしたなー。

 因みに、今見ると思いっきり住所などが掲載されてて、個人情報丸出しなんだけど、当時一件だってトラブルは無かった。読者もモラルやマナーができていたんだろうね。

 その後働く事になるサイトロンのCDも相当数売った。今でもPCCBの品番でタイトルが言えるのもある。ビクターはVICl、とかもね。初期のGMOレーベルとかは廃盤や生産中止になって中々入ってこなくて、希に入荷しても瞬殺だったりした。

 増刊号とかの発売日には、店長と一日で何冊売れるか賭けたりもしたね。ストII関連はやはり凄まじかったよ。

 コミックゲーメストでデビューすることになるカエルで有名な漫画家さんも、編集部が分からなくてマルゲ屋に場所を聞きにきた、なんて事もありました。あの頃一緒に働いていた店員さん仲間は、今どうしてるんだろうなー……。古葉君はその道じゃ知られる人になってるみたいだけど。

ではまた気の向いた時に。Seeya!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?