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はじめて飛行機に乗ったときのこと

つらつらと書いてみる1

いくつかの記事を読んでいただければ、私が昭和生まれということにお気づきになるかと思う。
そんな私が初めて飛行機に乗ったのは、中学2年生の夏だった。今から27年前である。単なる旅行ではなく、アメリカに国際交流という名目でホームステイするという予定だった。あらかじめ言っておくが、私が育った家庭は特に裕福でもない。ごくごく普通のサラリーマンの父親とパート勤めの母親、姉と育った家庭である。そんな私だったが、当時通っていた語学教室のようなもののホームスティプランに母親が加入してくれていたため、何年も前からそのための積立金をしてくれていたのだ。今となっては飛行機に乗ることはさほど珍しくもないが、当時は周囲に飛行機に乗った人などほとんどおらず(田舎なので)、当時の記憶もだんだんと薄れてきているので、備忘録がてら書くことにする。

とはいえ、前後の記憶はほとんどない。中学2年の夏は、部活ばかりしていて丁度3年生が抜けた頃。これから自分たちの時代だという頃に、夏休みの練習から抜けるのは気が引けた。国際交流といっても、個人で行くツアーのようなものだったため、今だったらめちゃめちゃグループLINEとかで叩かれてるかもしれない。先生は理解してくれたけど、特段、応援してくれてたわけでもなかったな、と記憶している。どういうふうに思っていたんだろうな。私は優等生でもなかったし、運動も平均的だったし、おとなしくはなかったけど、ヤンキーでもない、勉強も平均点、ごくごく地味な普通の子だったと思うので、先生としては不思議だったかもしれない。

当時無邪気で能天気な、、、つまりなーんも考えていない中学生は、親の目の届かない場所でのびのび遊んでやろう!とそれしか考えていませんでした。乗った飛行機はたしかノースウエストだったような。ああもう記憶にない。カメラもなかった気がする。もちろんフィルムだし、自分のカメラなど持っていない、写ルンですもあったのだろうか?なかった気がする。機内の様子でインパクトがあったのは、トイレ。コンパクトな場所にいろいろな設備があって、宇宙船みたいですごいと思った記憶。だけど機内食の思い出はない。何を食べたんだろう。とにかく若かったから、友達とおしゃべりしたり、機内を無駄にうろうろしたり。今ならずっと寝ていてもしんどいのに、若さとはものすごいエネルギーを持っている。

お忘れになっている人もいるかもしれませんが、当時はまだ、電車も飛行機も、喫煙席があったのですよ。電車だって窓のところには灰皿もあったし、飛行機は後ろのほうは喫煙席エリアでした。そんな時代です。

アメリカの片田舎へは、今でも直行便はない。だからきっとどこかで乗り換えたはずなんだけれど、覚えがない。今度母に聞いてみねば。

そして到着の時。車の交通事故より事故の遭遇率(発生率?)は少ないとはいっても、初めての飛行機、着陸時はとても緊張していたことは覚えている。ドドンと大きな音を立てて地面に降り立ち、速度が減速しだした瞬間、何が起こったか。

機内から拍手が起こったのだった。
無事に着陸したことを、たまたまこの飛行機に乗り合わせた乗客同士で拍手をして喜び合った。緊張した機内の空気がふっと緩んだ瞬間のあとのことだった。初めて飛行機にのって、自分の命を預けているという緊張感が解けて、ほっとした気持ちが、その場にいた皆、そのまま拍手につながったことに、わぁ~!と思ったことを覚えている。

いまは飛行機に乗る機会も増え、そんな場面に遭遇することは、きっともうないだろう。この気持ちを共有してくれる人はいるのだろうか。ふとそんなことを思う時が、時折いまでもある。

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