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\どれくらい知ってる?/透析患者さんに処方される内服薬(基本編)

皆さん、お疲れ様です。
先日、透析患者さんへ処方する薬について学びたいとの声を頂きました。

今回は基本編と題して、透析患者さんによく処方される薬とその特徴を
ピックアップしました!

リン吸着薬


▶腎臓の働きが低下すると、尿中に排泄されなくなったリンが体内に蓄積します。
リン吸着薬は食物に含まれるリンを吸着し、そのまま糞便中に排泄する働きを持ちます。
 
カルタン(沈降炭酸カルシウム)
→空腹時に飲むと、リンが吸着せずCaが吸収されて高Ca血症になりやすいので、食事を抜いたときは飲まない事(他の吸着薬にも言える事ですが…)
低Caでかつ、Pが高い患者に使うと良い

キックリン(ピキサロマー)
→不溶性ポリマーなので便通に気を付けつつ、便秘が酷くなってきたら下剤を処方して様子を見ていこう!

ピートル(スクロオキシ水酸化鉄)
→リン吸着薬の中では最も下痢をしやすい(逆に便秘患者に使える)

フォスブロック/レナジェル(セベラマー塩酸塩)
→食直前の処方が多いが、飲み忘れたら食事中や食後すぐにのんでもかまわない(飲むことが大事)

ホスレノール(炭酸ランタン水和物)
→OD、チュアブル、顆粒とあるので患者に合わせて変えられるのがgood

リオナ(クエン酸第二鉄)
→鉄を含むため腎性貧血の解決にも有効、黒色便になることを伝える。
 

活性型ビタミンD3製剤


▶透析患者は骨が脆くなりやすい傾向にあり、それを防ぐために活性型ビタミンD製剤を飲む必要がある(経口か透析中に投与する静注がある)
 
アルファロール/ワンアルファ(アルファカルシドール)
→ビタミンD補給薬として使いやすい

ロカルトロールCup(カルシトリオール)
→高Ca血症の副作用の頻度が高いため、後述するレグパラと併用されることが多い
 

カルシウム受動態作動薬


▶副甲状腺にあるCa受容体にCaのふりをしてPTHの過剰分泌を抑制
一言で表すと血清P値・血清Ca値を下げる薬
 
オルケディア(エボカルセト)
→レグパラと比べて併用した他剤の血中濃度を上げる相互作用の心配はほぼない。

レグパラ(シナカルセト塩酸塩)
→吸収が遅いため用量が増えると経口投与直後では、消化管内で高濃度となって胃部不快感、悪心、嘔吐が起こりやすい。

高カリウム血症改善薬


▶通常、消化管から吸収されたカリウムは尿中から排泄されるが、腎機能が悪化するとカリウムが排泄出来ない。
 
ケイキサレート(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)
→剤刑は散・ドライシロップ
カルシウムやマグネシウムを含有する薬と合わせて飲まない様に!

カリメート/ポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリー
→カリメートの剤刑は散・ドライシロップ・経口液
散剤は必ず水に懸濁して飲むようにして下さい
ポリスチレンスルホン酸Ca経口ゼリーの剤刑は経口ゼリー

ロケルマ
→非透析日に一日一回水で懸濁して服用する、市場に出てまだ間もない薬
他の高K血症改善薬に比べて便秘しにくい特徴を持つ

終わりに

如何でしたでしょうか?
今回は、内服に絞った上に本当はもっと沢山の薬が処方されるので
覚えるのが中々大変だと思います。
日常に出される薬をある程度網羅し、簡潔にまとめたので是非とも活用して下さい。

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