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【巨額詐欺事件の教訓】リスクがある挑戦は撤退基準を明確にしておこうね!

おはようございます、ひらっちです。今日は朝から原稿を1本書き、その後は農作業の予定です。最近は幾分楽になりましたが、まだまだ花粉症が大変。薬&マスクの完全防備ですが、なんだか頭がクラクラします。早く収まって欲しいですね。

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。


■大谷選手の元通訳・水原氏の窃盗額がスゴすぎて…

あらためまして、ひらっちです。今日は「ギャンブル」「リスクとの向き合い方」などをテーマに書いてみたいなと思います。

いきなりですが、大谷翔平選手の元通訳・水原氏の巨額窃盗事件をご存知ですか?…なんて聞くのは野暮かもしれませんね。連日メディアを賑わせていますから、知らない方の方がむしろ少数派かもしれません。

「自分はギャンブル依存症だ」というカミングアウトして以来、大谷選手の活躍以上に大きな話題を集めている状況です。それにしても、大谷選手の銀行口座から24億円以上も抜き取っていたとは…。「呆れてモノが言えない」とはまさにこういうことです。

このトピックを通じて改めて感じるのは、ギャンブルにはまることの怖さでしょうか。

当たり前の話ですが、水原氏自身も、最初から24億円をだましとろうと思っていたわけではないはず。つい出来心から少額の窃盗に手を染め、損失が拡大していくにつれて、雪だるま式に金額が増えていったことが容易に想像できます。

「ギャンブル依存症って怖いよね」なんて、他人事のように思っている人も多いと思いますが、あなたの身の回りにも「ギャンブル的な要素」はたくさん潜んでいます。

このnoteでお伝えしている「起業」や「投資」も、少なからずリスクが内在していているわけで、ギャンブル的な要素を完全になくすことはできません。そういう意味では、全ての人が注意すべき事柄とも言えるかもしれませんね。

■認知バイアス「コンコルド効果」に要注意!

なぜ人はギャンブルにはまるのか。これには「コンコルド効果」と呼ばれる認知バイアスが大きく絡んでいます。

知らない方のために簡単に解説すると、「コンコルド効果」とは、投資の継続が損失の拡大につながると分かっていても、それまでに費やした労力やお金、時間などを惜しんで投資がやめられない心理現象のことを言います。「サンクコスト(埋没費用)効果」と呼ばれることも多いですね。

「コンコルド」という名前は、開発途中ですでに採算が取れないことが予想されていたにも関わらず、開発・就航を続行し、ビジネス的に大失敗した超音速旅客機「コンコルド」の事例に由来しています。

容易に想像がつくと思いますが、この「コンコルド効果」はギャンブルによく見られる現象です。 競馬やパチンコなどで負けてしまうと、注ぎ込んだお金を取り返して挽回しようとさらにギャンブルを続け、歯止めが効かなくなっていく。次第に自分ではコントロールができない病的な状態に陥り、日常生活への支障や多重債務に陥る危険性をはらんでいます。

ある意味、誰しもが生来的に持つこの認知バイアスを、巧みに利用しているのがギャンブルの仕組みというわけですね。

この「コンコルド効果」は、そもそもビジネスでの失敗が語源になっている通り、「起業」や「投資」にも言えることです。

ビジネスの選び方次第でリスクは小さめに抑えられるとはいえ、失敗する確率をゼロにすることはできません。「投資分を取り戻したい」という理由で、無謀な賭けに出ていないか。これを常に自問自答することがとても大事になるわけです。

■失敗は起こるものだと想定し、撤退する際の基準を設けておく

では、ビジネスを始める時、失敗に対してどんな対策を講じればいいのか?

僕は、ある程度リスクのあるビジネスに手を出す際は、撤退基準を設けるようにしています。このラインを達成できなければ、もったいないけどスッパリ諦める。これを決めておくことが大事です。

ビジネスをスタートする時には、誰しも成功することだけを考えてしまいがち。でも、残念ながら本人がどれだけ頑張っても失敗することはあります。

行動経済学では「損失回避バイアス」と言われますが、人間は、得をした時に嬉しさよりも、損した時の悲しみを大きく感じます。なので損が確定する「撤退」を選ぶのは、とっても難しい。

だからこそ、冷静な判断ができる時にちゃんと撤退ラインを決めておくべきなのです。

■まとめ

「最初から失敗を想定するなんて…縁起が悪い」。そんな風に考える方もいらっしゃるかもしれませんが、ビジネスの成否は「運」に左右される部分が大きいですから、「失敗」というシナリオを想定せずに突き進むのはとても危険だと僕は考えています。

ちなみに僕の場合、農業を新たにスタートさせた際、「3年目に単年黒字化」という撤退基準を設けました。

僕が新規就農した頃には、今のように強力な就農者向けの補助金が存在しなかった分、「ダメなら撤退ね」という絵が描きやすかったのは逆に良かったと思います。結果的に成功したので良かったですけど、最初から補助金漬けでスタートしていたら、「失敗した」と判断した際、すんなり撤退できていたかどうか…。創業時に補助金を受けられる制度などを活用するのは、「撤退しにくい」というデメリットを考えると一長一短かもしれませんね。

もちろん、なかには実際に撤退したビジネスもあります。商工会議所の勉強会で知り合った地元の経営者仲間から「一緒にビジネスがしたい!」と声をかけられ、耕作放棄地を活用した農福連携のビジネスを進めていたんですが、方向性が定まらないままズルズルと活動が続き、「3年で黒字化」どころか、売上の確保すらままならない状況だったので「悪いけど抜ける!」とスッパリ辞めました。

最近も、お客様からのご依頼で新品種の栽培にチャレンジしましたが、3年での黒字化が達成できなかったため、すでに数百万の投資をしていましたが、撤退を決めました。ある程度の売上も出てきていたので、多少もったいない気もしましたが、今後も長引かせるよりマシだと判断しました。その分、新たな挑戦にお金と時間を回せますから。

何かを始める時は、ぜひ「不退転」よりも「可退転」の決意でチャレンジしてみてください。その方が、気持ちも楽だしね(^^♪

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