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3月の大滝詠一

80年代の大滝詠一は極端にライブの本数が減少し公の場に出てくる機会は少なかった。先頃発売された大滝詠一の『NIAGARA CONCERT '83』は貴重なラストライブとなった西武球場で行われた野外フェス<ALL NIGHT NIPPON SUPER FES. '83/ASAHI BEER LIVE JAM>の出演したときの音源が残されていて今回発表されることに。初回限定盤は3枚組でCD2枚組プラス秘蔵ライブ映像が付いたDVDという仕様。ディスク2はオールディーズのカバーを披露。まろやかな歌声でリラックスした感じもする。DVDのほうは1977年にプロモーションの一環として撮られた映像、イベントの際にだけ上映されていたという貴重すぎる品物。70年代のソロ活動へ踏み切った大滝詠一はリズム性への関心があったと思われる、その集大成が『ナイアガラ・ムーン』だろう。80年代の大滝詠一はリズム性よりも歌へ重心を移行させていったことがよくわかるライブコンピレーションだ、大滝詠一が歌う薬師丸ひろ子に提供した「探偵物語」儚く朧げな歌を披露。初心者にも入門編として機能するライブコンピレーションと一通り聴き終えて思う。

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