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デビュー25周年 倉木麻衣さんの魅力

 私がまだ中学生だった2003年、初めて好きになった女性の有名人が倉木麻衣さんでした。それから月日が流れ、倉木さんは2023年12月8日、デビュー25年目へ突入しました。この25年間、大きな活動休止をすることもなく、歌を届け続けてくれている倉木さんの魅力を今回は紹介していきます。

◯デビューしてしばらくはテレビにほとんど出演しない神秘的な存在

 倉木さんはデビュー後の約10年間、ほとんどテレビに出演することがありませんでした。これには大きく2つの理由があり、1つは倉木さんが所属しているビーイング(現在はB ZONE)がアーティストのテレビ出演にそこまで積極的でないこと(特に1990年代後半〜2000年代前半にデビューしたアーティストに関してはその傾向があります)、もう1つは倉木さんが当時まだ学生だったため、学業が忙しかったからです(2005年3月に立命館大学を卒業)。

 今でこそ、動画配信やSNSなどを通じて、アーティストの活動に触れることができ、サブスクを利用すれば気軽に音楽を聴ける環境が整っていますが、倉木さんがデビューした当時は音楽を聴くならCDを購入かレンタル、ラジオで流れるのを待つくらいしか選択肢がありませんでした。YouTubeなどはもちろん存在せず、MVを気軽に観ることもできないため、テレビに出演しないアーティストはどこか神秘的な存在でした。その代表的な存在が倉木さんだったことは間違いありません。

◯『名探偵コナン』の主題歌を担当するようになった経緯

 倉木さんが初めて『名探偵コナン』の主題歌を担当したのは2000年にリリースされた『Secret of my heart』です。以来、2023年末時点で28曲が『名探偵コナン』(※犯沢さんを含んでいます)の主題歌として起用されています(私の数え間違いがなければ)。

 倉木さんが『名探偵コナン』の主題歌を担当するようになった経緯ですが、これはアニメ『名探偵コナン』の番組スポンサーを倉木さんが所属するビーイングが務めていることが大きいです。そのため、アニメの放送開始2年目頃からは基本的にビーイングに所属するアーティストが主題歌を担当しています(劇場版に関しては2012年の『11人目のストライカー』からはビーイングのアーティストにこだわらなくなりました)。

 倉木さんが担当した『名探偵コナン』の主題歌の数はズバ抜けています(次に多いのがGARNET CROWとB'zだと思いますが、共に10曲ほどです)。この理由として、1つは倉木さんが長く音楽活動を続けていることが大きいです。アニメ『名探偵コナン』は1996年に放送を開始、倉木さんは1999年にデビューをしました。2000年までに『名探偵コナン』の主題歌を担当したアーティストで、現在でもビーイングに所属して活動をしているのはB'zと倉木さんのみです。B'zに関しては『名探偵コナン』側も作品のアニバーサリーイヤーなど、ある程度タイミングを図って主題歌をお願いしているようなので、そうなると、自然と倉木さんが『名探偵コナン』の主題歌をお願いする際の第一候補になります。これが約25年間続いているため、倉木さんが主題歌を担当することが多くなるわけです。

 もう1つは倉木さんが『名探偵コナン』のファンということが大きいです。倉木さんはデビュー前から『名探偵コナン』の単行本を持っており、作品のファンだったようで、初めて主題歌に起用された際は「一生分の運を使い果たしてしまった」と思ったそうです。『名探偵コナン』のイベントの出演やコラボにも積極的で、グッズも愛用するなど、倉木さん自身が『名探偵コナン』と関わることに前向きな気持ちを持たれています。

 2023年8月にZepp Hanedaで開催されたファンクラブ会員限定のライブでは想像以上に女性ファンが多かったです。『名探偵コナン』のファンは7割が女性と言われていますが、『名探偵コナン』がきっかけで倉木さんのファンになった人がかなりいるのだと思います。『名探偵コナン』側にとっても、倉木さんに主題歌を任せれば間違いない存在になっているため、倉木さんが『名探偵コナン』の主題歌を担当する機会が多くなっています。

◯倉木麻衣さんの魅力

 最後に倉木さんの魅力について、いちばんはファンを大切にしているところです。新型コロナウイルスが流行する前はライブ前やライブ後にもステージ以外でファンの前に姿を見せたり、交流する機会を作るなど、ファンとの関わりを大切にしていました。これを2002年からずっと続けていたのですが、そのきっかけがライブの前に雨の中、会場の入口付近で何時間も待っていた2人のファンの方がいたからというのが倉木さんの素敵なところです。

 確かにデビュー当初のアルバムを400万枚以上売り上げた時に比べると、世の中の倉木さんへの注目度は下がっているのかもしれません。しかし、ライブへ足を運んだり、倉木さんのためにお金を払うファンは今のほうが多いと思います。

 倉木さんは中学時代、自分でデモテープを作成して、それをレコード会社に送り、歌手になるという夢を叶えました。デビューしてすぐにミリオンヒットを連発しましたが、その中でも大学へ進学し、卒業をして、今では立命館大学の客員教授として講義を行うこともあります。まわりに流されることなく、信じた道を進む強さ、それをやり遂げる行動力が倉木さんの魅力なのだと思います。

 デビュー前から現在に至るまで、多くの苦労があったはずですが、それを表に出すことはなく、ファンに笑顔で歌を届け続けてくれる強さ、歌手としてはもちろん、人として素敵なところが私が思う倉木さんの魅力です。


◯出典
・『Mai Kuraki TREASURE BOOK』2020年7月3日(CSI株式会社)

・アニメ&ゲームby ORICON NEWS 女性ファンが7割強、『名探偵コナン』女性がハマる3つの理由 配信 2019年4月19日
https://www.oricon.co.jp/confidence/special/52870/


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