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チップ問題

20年ぶりにハワイに行った。
海外旅行が久しぶりすぎてチップの習慣が急に心配になりHISさんにしつこく聞いてしまった。曰く、日本から手配している送迎はチップ含まれていますから出さなくて大丈夫ですとのこと。
ところがいざ行ってみると、送迎車をはじめ旅行者向けのトロリーにも『ハワイの習慣にのっとってサービスがよかったらチップを1から2ドル運転手にお支払いください』と貼り紙がある。トロリーによっては2から3ドルと書いてある。私はトロリー5日分のチケット付きのツアー。単発で乗る人もいるかもしれないもんね!チップの習慣のない私たちに向けて書いておいてもいいかもしれないけど…

かくしてハワイについて最初の送迎車から例の貼り紙で「話が違うじゃん!」と思いながらしょうがなく1ドル支払った。
トロリーについても実際払う人はまばらで無視でも大丈夫なんだけど貼り紙されるとちょっと…
でも毎回チップを払うのもどうも違う気がするのでトロリーはフル活用させていただいたが、ほとんど払うことはなかった。

トロリーの運転手さんはみな個性的でカーステレオから流れてきた曲に合わせて歌を歌う人、近辺の解説をする人、ALO〜HA !と乗客とコール&レスポンスする人などさまざまだった。
歌を歌ってくれた人は声も歌も良くてよかったし、リゾート気分高まるわ〜と思ったけどじゃあチップ払いたいかとなるとなんだか違う。トロリーを降りる際、運転席横のチップ入れのところを通るのはいつも緊張した。

旅後半に乗ったトロリーでの出来事。トロリーストップを発車して10メートルほど走ると急に車が停車した。運転手はいきなり車を降りて自撮りしていた歩道のカップルの写真を撮ってあげた。カップルは「結婚50周年です(英語)」のペアTシャツを着ている。写真を撮り終わると彼らを祝福し車に戻ってきた。「彼らは結婚50周年だったよ」と言って再びトロリーを発車させた。
私、この人に絶対チップ払いたい。
雨季のハワイはよく雨が降る。トロリーは側面に壁や窓がなく柵だけのバスなので雨に濡れる。車がまた止まる。運転手は席を立ち車に搭載していた簡易なポンチョを一人一人に手渡してくれた。他のトロリーではなんの説明もなくただ置いてあるだけだったのに。

私の満足は現地の人がすべきと考えているサービスとズレている。そんなこと難しいこと考えずに郷に入ったら郷に従えで払えと言われたら黙ってチップを払えばいいんだけどね。
なんだかなあと思う自分と絶対払いたい自分がいたのです。

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