向上心という名の嘘

忘れやすい自分のためへの備忘録。

「もっと...」

これが3歳の頃からのぼくだった。
2歳だったかもしれない。

お気に入りのアニメが終わると泣いた。
「終わっちゃダメ」と泣くぼくを外に連れてあやしてくれたのは
祖父だった。

「三つ子の魂、百まで」というのは、本当だ。
ぼくは、常に、「もっと...」を求め続けた。

でも、ふと気づく。
「もっと...」というのは、どこまでも続く。
終わりがない。

スキルの向上、知識の向上もそうだろう。

「もっと...」は不要なのだ。

大切なのは、「これでよい」という納得。
その連続だろう。

真理は、いつだって単純だ。
単純なのに見失う。

今日はこれでよし。
これを続けたら、いつか完成する。
これが本物の向上だ。

「もっと...」を求めるのは、向上ではない。
飢えることを自分に植え付ける。

そして、飢え続けたものは満たされない。
どこまでも、どこまでも続く。

今やることは、すぐ出来ること。
それがどんなに些細なことだろうとも。
どんな細いものに見えようとも。

すぐにはじめられること。
それが自分のやること。

そのときの自分に必要なものが周囲にある。
遠い距離ではなく。
見渡せる範囲に、きっと転がってる。

他の何でもない。
それこそが、未来へと導くのだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?