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SWOOPSホーム開幕戦、勝利はこぼれ落ちたが期待感は爆増

【マッチレビュー】23年10月14日第2節GAME1
岐阜SWOOPS94-99ヴィアティン三重

1659名のブースターが集まり、アリーナは真っ赤に染まった

23-24シーズンのホーム開幕戦は、昨季19勝33敗で並んだヴィアティン三重と対戦。前半は快調に試合を運んだSWOOPSだったが後半に失速。今季初勝利は翌日のGAME2に持ち越された。

第1ピリオドから今季は強くなりそうな予感をさせた。帰ってきた司令塔・5高橋快成が巧みなゲームコントロールから6アシストと奮闘。それを2アドネシー・ジョシュア・ブラマーが着実に得点とした。そして横浜エクセレンスから加入し、この日が誕生日の14佐藤誠人が3連続でスリーポイントシュートを決め、SWOOPYを驚かせた。

第2ピリオドもアグレッシブな守備で試合の主導権を握り、前半を8点のリードで折り返したが、後半はシュートの成功率が下がり始め、逆に相手のショットが次々と決まる。

同点で迎えた第4ピリオドは、最大4点をリードする場面もあったが耐えきることができず、今季初勝利はその手からこぼれ落ちた。

杉本憲男ヘッドコーチ

ホーム初采配も悔しい結果に

--試合を振り返って
僕たちの目標である「失点を80点未満にしましょう」というところから、大きくかけ離れた数字になってしまった。これが一番悔しい。

--アップテンポのバスケになったがどんな守りをしたかったのか?
もう少し相手の自由を奪いたかった。あと走られないようにしたかったけどスルスルと行かれて、守ろうと言っていたことをやられてしまった。

--開幕節と同様に前半と後半でパフォーマンスが変わってしまったが?
試合前に「どんな相手でもチャレンジャー精神で臨むことが大事」だという話をした。今年のメンバーはキャラクターとしてもいいメンバーが揃っている。油断しているつもりはないが、「勝てるだろう」とか「負けたらまずい」とか、勝利を取りにいくという気持ちを持ち切れなかった部分があるかも。でも気持ちだけではなく、同じ選手にこれだけ得点を取られているのに、私がいい策を選手に提案できなかった。これは全部私の責任だと思っている。選手は手を抜いているわけではないので、私が状況判断をして、良い提案、良い指示を出せたらこうはならなかったと思う。

--いい攻撃はできていたと感じるが?
いい守備ができた時は得点につながっていた。それはいいがアップテンポの点の取り合いは望んでいる形ではない。失点を減らしてロースコアでいいので、得点力を上げるよりも失点を減らすことにプライドを持ちたい。

--追い上げられた第3ピリオドのタイムアウトでの指示は?
「やっぱりディフェンスだよ」ということ。第2ピリオドの終盤にちょっと強度が低いところがあったので、強く選手に伝えたら一瞬強度が上がった。それをやるマインドセットをいかにアプローチするかが課題かなと。

--後半は少し攻撃で焦っているように感じたが?
(佐藤)誠人が打った場面だとか、今日はシュートが入っていたので自信を持って打てているのは問題ない。組織で相手ディフェンスの形を壊してから攻撃するのが理想なので、入るべきところも入らなかったことはあったが、まあ相手のシュートが想像以上に入ったというのはある。99点は相手を褒めるしかない。

--多くのブースターが入ったが?
フロントスタッフを含めて、いろんな人たちが声を掛けてくれて、みんながつなぎ合わせてくれた来場者たちだと思う。そこに関しては感謝の気持ちでいっぱいなのと、その期待を上回れなかったことで申し訳なさがある。今日は勝利を見に来ていたと思うので、責任を感じる部分ではある。--今後に向けて私たちは大口をたたいて「プレイオフにベスト4で出ます」とか「昇格します」「優勝します」と言っている。その中で非常に情けない試合をしてしまったので、誰を責めるでもなく、まずは自分でしっかりと反省をして明日につなげたい。必ずその目標はブラしません。

5高橋快成

第1ピリオドだけで6アシスト。攻守でチームを引っ張った

--試合を振り返って
前半は自分たちの流れで良かったと思うけど、後半の勝負どころで相手に流れを持っていかれて、あそこは自分たちの流れにしないと勝つのは難しいと思う。そこは明日修正してやっていきたいと思います。

--失点が多すぎた印象か?
そうですね。もちろんいい場面もたくさんあったと思うし、いい流れが止まってしまった時に、悪い時間帯をもっと短くしないと最終的にこういう結果になってしまうと思う。

--悪い流れは相手のゾーンディフェンスが要因か?
相手がゾーンに代えた時に、僕らのオフェンスがアジャストしきれなかった部分も一つだと思う。でも相手がゾーンを組む前に崩せる場面もあったと思うので、そこは反省点。

--個人としてのプレーの感想は?
たくさんの方々に応援していただいて、期待されている方もいらっしゃると思うので、そのみなさんに楽しんでもらえたら嬉しいですし、勝利を届けられなかったのは本当に悔しいですね。

--改めて自分の持ち味は?
トランジションからのアシストやフィジカルを生かしたディフェンスは要所要所で出せたと思うので、そこはこれからも継続していきたい。

--最終盤に1点差に詰め寄る3Pシュートも決めたが?
時間がなかったので決める気持ちで打ったし、本当に勝ちたかったので、強引ではあったと思いますけど決められて良かったと思います。

--高校生時代、特別指定でプレーして以来の岐阜のアリーナだったが?
懐かしいという気持ちと、またここでプレーできることに本当に感謝している。本当に熱いブースターの方々がたくさんいらっしゃるし、今日も真っ赤に染めていただいたので、ブースターのみなさんを含めてチーム一丸だったと思います。

14佐藤誠人

HBDとホーム初戦が重なり大きなインパクトをブースターに残した

--誕生日おめでとう。試合を振り返って。
試合前に憲さん(杉本憲男ヘッドコーチ)が話してくれた激しいディフェンスというところで、相手に簡単にシュートを打たせてしまった。もっとタフなシュートを打たせたかったが、イージーなオフェンスをさせてしまい、後半自分たちでアジャストしようとしたが、チームとして疲れが見えたところもあったし、自分たちのオフェンスのギアを上げるためにも、もっと激しいディフェンスをするべきだったと思っている。

--前半に飛ばし過ぎて後半は少し厳しかったのか?
僕はあまりしんどいという感じはなかったが、相手の8番にやられてしまうケースが結構見えたので、そこは自分がスイッチせずに付き続けないといけない。僕としても責任を感じている。

--スリーの3連続やダンクなど持ち味は出せたと思うが?
最初のスリーが3本決まって、相手も外を注意したところで、自分のドライブから(ダンクを)見せることができたので、今シーズンの武器にしようと思っている。そこは自分の流れで良かったと思う。

--ダンクシュートがザック・ラビーン(シカゴブルズ)のようだったが?
ザック・ラビーンは好きだしプレースタイルもそっちの方に行きたいと思っているけど、彼のように大量得点することは流石にできないので、ダンクの部分だけでも彼をリスペクトして、フォームなど動画を見てしなやかなダンクを意識している。

--岐阜での初日にブースターにもインパクトを残したと思うが?
誕生日だし、やらないといけないというところでいろんな要因はあったが、常に自分にフォーカスして、自分のやるべきことを今日はやり続けられた。やっぱりみんなが自分たちの目の前の「今やらないといけないこと」にフォーカスして、声を掛け合って、それをコート内で、プレーで表現することが自分たちのやるべきことだと思うし、やっていきたい。

--誕生日と移籍後ホーム初戦が重なったが、意識したことは?
自分は結構緊張するタイプだけど、いいリズムでシュートを打てましたし、自分の持ち味を出そうではなく、空いたら打とう、出てきたらドライブしようと、余裕を持ったプレーが今日はできたと思う。今日は変な緊張をしなかった。

--3連続3P成功は仲間が上手く回してくれた?
そうですね。自分のリズムでボールが来たので、これはもう打つべきシュートだと思って自信を持って打てた。でももっと決めたかったし、自信を持って打ち続けるべきだと思った。自分が決めるとマークが厳しくなるが、そうすると昌さん(田中昌寛)というシューターも空いてくるので、もっと外からの得点も増えてもおかしくないし、AJ(アドネシー・ジョシュア・ブラマー)やベイリー(・スティール)もハードにやってくれているので、そこでもアドバンテージが取れる。もっと得点が取れると思う。

--岐阜SWOOPSの印象は?
練習時間が限られていて、どんな練習をしているんだろうって最初思っていたけど、みんなが2時間の練習をすごく集中してやっているし、僕もそこに全力を注がないといけないという意識で取り組めている。前チームでは長い時間練習できたし、シューティングを手伝ってくれるマネージャーもいた。それに時間を割けない分、練習後のシューティングの時間でいかに集中するのか、どういう意識でシュートを打つのか、昌さんと憲さんから教えていただいている。その中で結果を出せたのはうれしい。

2アドネシー・ジョシュア・ブラマー(AJ)

チーム最多25得点、リバウンドも10と新エース誕生の予感

--試合を振り返って
今日はエナジーだったり、うちのディフェンスがいい時間帯もあったりしたが、そのいい時間帯が5分だけではいけないし、やっぱり40分間に伸ばさないといけない。それを伸ばすところと、ディフェンスのレベルを上げることができれば、いいチームになると思う。

--意識していたことは?
最初に考えていたことはアタックすること。それはヘッドコーチから指示があったことだし、同時に僕たちのチームにはいいシューターがいるので、空いていたらパスをすること。SWOOPSは若くてスピードのあるチームなので、できる限りファストブレイクをやっていきたい。

--ボールハンドラーとしても良いプレーだったと思うが?
ハンドルする時は、ボールをどう扱うかよりも、相手のディフェンスの反応を見たり、ドライブするスペースが空いていないかだったりと、チームを生かすプレーを、シチュエーションを注意している。

--チームの課題をどう感じているか?
一番改善しないといけない点は、自信を持つのはいいことだが、自信を持ちすぎて、過剰に信じてしまうと、ディフェンスではなくオフェンスにフォーカスがいってしまうので、そういうことは避けて、謙虚なマインドセットでディフェンスに集中し続けることが大事だと思う。

--高橋快成選手とのコンビがとても良かったが?
でもまだまだお互いのことを学び合っている状態。快成は僕がボールハンドルをすることが好きだと知っているし、僕は彼がどのようなプレーをしたいのか知っている。でももっとお互いの共通理解が進めば、もっと関係性が良くなると思うので、これが続けられたらすごく危険なチームになれると思っている。

--たくさんのお客さんが入ったが?
すごくブースターのみなさんに会える日を楽しみにしていた。今日は残念ながら皆さんが欲しがっている勝利を届けることができなかったが、明日は絶対にハードにプレーをして、みなさんのエールに値するものを届けたいと思う。(注:宣言通りにやってくれました!!!)

EMIRI(岐阜スゥープスチアリーダーズ)

今シーズンもスゥープスチアリーダーズのリーダーとしてブースターを魅了する

--新シーズン初のパフォーマンスだった。音楽的にも若干変化があったが?
音楽の雰囲気がちょっと変わったぶん、チアのパフォーマンスも結構ハードな雰囲気になっています。5人から8人になって華やかさも増したし、SWOOPYのみなさんをリードできるように、力強いパフォーマンスを根底にして、みんなの気持ちが上がればいいなという思いを込めて踊っています。

--新ユニットで緊張もありましたか?
正直なところを言うと、オーディションが終わった後、本当にコートに立てるのか不安の方が強くて、8人でこうやってコートに立てただけでも本当に成長したと思うし、開幕でやっぱり完璧なものを見せたかったんですけど、多少のフォーメーションがズレてしまったところもありました。でもここまで頑張ってきた成果は出せたと思うので、これから最終戦に向けて、どんどん詰めていって毎試合レベルアップした私たちを見ていただけたら嬉しいです。

--不安だったというのは?
私は6年目で、あとは4年目、2年目、ルーキーが5人います。その全員のフォロー、ルーキーをフォローすることも不安でしたし、4年目のYUUKIも2年目のHARUも声出しのホーム会場は初めてなので、このホーム会場の雰囲気を経験しているのは私しかいない。スゥープスらしさを伝えていくところも不安だったんですけど、それでもみんな呑み込みが早いし、真っ白な状態だったので、本当に今日はスゥープス色に染まってくれて、みんなの応援をリードできたかなと思って、すごくうれしい気持ちになりました。

--改めて今季SWOOPYにどんなものを見せたい?
やっぱり8人で華やかにというところもそうですし、思わず手を叩いてしまうとか、思わず応援したくなるようなパフォーマンスで、選手とみなさんの橋渡しができるように精一杯やっていきたいと思います。みなさんはもう心配なさらずに付いてきてくれたら大丈夫です、必ず勝利に導きますので、ぜひ会場に来てその目で確かめてもらいたいなと思います。


新しい岐阜スゥープスチアリーダーズにも大きな期待を

本文以上、今シーズンも可能な限り取材をしたいと思っております。みなさまからのご支援や試合会場での声掛けなどあればうれしいです。今シーズンもよろしくお願いします。(以下はおまけの写真です)


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