2023年2月5日　
岐阜スゥープス　９５－１１３　さいたまブロンコス

プレーオフ圏内の8位につける岐阜スゥープスの2月は正念場。9位の豊田合成スコーピオンズ戦を挟み、軒並み上位との対戦が予定されている。ここでいくつ星を拾うことができるのか。それがプレーオフ進出に大きく影響する。

その第1弾が今回の3位さいたまブロンコス戦だった。強烈な攻撃力を誇るチームを相手に、岐阜スゥープスはゲーム１を落とし、ゲーム２は、どれだけ守備で食い下がれるのか。積極的なアタックも求められた。

前半は55-57と接戦に持ち込む。しかし、力のある相手に第3クォーターは徐々に引き離され、残り1分余りのところで最大の15点差に。魔の第3クォーターがこの日も繰り返されるかのように思われた。

だが、スゥープスはここから反撃を開始。1分間で6点を詰めて76-85で第3クォーターを終えると、第4クォーターでは主将・荒川凌矢の4点プレーなどもあり4点差まで詰め寄る。オフィシャルタイムアウト直前には24秒バイオレーションを奪うなど、あと一歩のところまで迫り、アテナ工業アリーナに訪れたブースターも大きく沸いた。

その後、ミスやファウルが重なったこともあり引き離される結果にはなったが、最終盤にコートに立った杉本憲男兼任守備コーチが、前線から激しい守備でボールを奪うなど、最後まであきらめないパッションは見せた。

求めていた勝利を得られず悔しい思いは募る。しかし上位を相手に勝利まで見える戦いができたことは収穫だろう。伸びしろはスゥープスの方があるはず。一発勝負のプレーオフががぜん楽しみになったが、その前にそこにたどり着けるように、この厳しい2月を乗り越えたい。

荒川凌矢主将

--今日はシュートタッチも良かったと思うが、自分のプレーについては？「最近ヘッドコーチから求められているのは点を取りに行けということ。積極的に前半からシュートを打っていって、それが形につながった。後半も意識してやっていたが、特にこの試合に２PGで出ることが多くて、ハンター（コート）の分も外からのシュートを埋められればと思っていた。でも113点取られたら勝てないので、今日はそこが全てだと思う」

--４点差まで追い上げてブースターにも気持ちは伝わったと思うが？
「前回の（ヴィアティン）三重戦とか、勝ちきれない試合が多い中、久しぶりに強豪と対戦して、我慢をして最後の第４クォーターでは勝負に持っていけたのは大きな収穫だったと思う。でもこれを勝ちにつなげるために、何をやらないといけないのか。それをしっかり明確にして試合をしていかないと、２月は強豪との対戦が続くので、そこでなんとか勝ち星を稼いでいかないとプレーオフの現実味がなくなってくるので」

--プレーオフ進出に向け積み重ねていきたいところは？

「どの相手に対しても今年はディフェンスというのを掲げているので、チームによってカラーや特長はあるが、そこでいかに守っていくのか、それは今後僕たちがやっていかないといけないところ。今日の試合が今後の戦いの基準になると思う。その基準に合わせて練習をしていきたい。下位に（勝つことを）基準にするとチームとしての成長はない。今週やったことを踏まえて練習をして、来週の鹿児島にチャレンジしたい」

杉本憲男守備コーチ兼任選手

--第４クォーターに登場してパッションある守備だったが、どんな思いで出場した？
「もう攻撃回数を増やすしかないし、あの相手に点数を与えないことが僕のやるべきことだった。時間帯的にもある意味（タスクが）明確だったので、少々行かれても仕方ないかなと思うくらい勝負を仕掛けるつもりだった。それでアグレッシブにやれた部分もあったと思う」

--上位を相手に逆転できそうなところまで追い上げたが？
「まあ、僕たちが本来やりたい失点の点数とは明らかにかけ離れているので、もっとディフェンスを底上げして、もうちょっと失点を減らしていかないと。ただ、やれない相手ではないなというのは、昨日の段階でも思っていたので、臆する選手も誰もいなかったし、勝負を仕掛けることはできた。2月は強豪が続くので、そこに対応できるようにやっていきましょうという話はした。強豪との対戦は、自分たちのスタンダードを上げるチャンスでもあるので、それを上げて、キープしていけるように改善していきたい」

--強豪が相手でも勝てないことはないと示すことができたと思うが？
「この2月にいくつ勝ち星を取れるのかということに集中してやっている。今順位は8位だけど、『俺たち8位だぜ』というおごりは誰も持っていない。2月は恐怖心もあるが、楽しみながら強豪相手に1つでも2つでも勝って、プレーオフに出られたら、そこでも自信を持って戦えると思う。逆にここで勝てなかったら、もしプレーオフに出ても自信を持てないかもしれない。非常に重要な月になると思っている」

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