ApexLegends

ApexLegendsは対戦相手になるべく弾をたくさんぶつけるゲームだ．相手も弾をぶつけてくるので，なるべくぶつからないように弾を撃つのがコツだ．

このゲームは弾が銃から飛び出してから当たるまでに時間がかかる．近くにいる相手は視界いっぱいに映るので適当に撃っても当たるが，遠くにいる相手にはそうはいかない．しかも相手は動いているから「今」見えている景色に向かって撃っても「着弾時」には相手は違う場所にいる．

そこで，エーペックスなレジェンドたちは弾丸の着弾までにどれだけ視界内を移動できるのか計算した．体の横幅が60cmくらいとして，離れるにつれてプレイヤーの視野のどれぐらいを占めるのかを計算してグラフ化した．

距離に応じた体の大きさの見え方の変化

横軸はプレイヤーからの相手の距離，縦軸は頭が画面を占める幅を示している．30ｍほど離れると幅は1°であり，視野角100°の設定で遊んでいた場合，画面の横幅の100分の1の大きさで見えるのだ．60ｍくらいで0.5°，175mで0.2°だ．

次に，弾が発射されてから相手はどれほど視野内を移動できるのか計算した．弾は発射された時の速度で減速しないとする．相手の移動速度は5 m/sとした．

相手のレジェンドが目の前を水平移動している！

先ほどの図に上書きするかたちだ．図を見ることによって，例えば，赤い線は初速850 m/sで発射された弾が横軸の距離にいる相手に到着するまでに，相手の位置がどれだけ視界内を移動するかを示している．
　初速が早まるにつれて相手の移動可能な範囲は狭まり，距離が離れるにつれて相手の移動可能範囲は広がる．ここで，相手の体の半分が移動可能になる距離はどこなのか見てみよう．　
　ちなみに，初速度850 m/sの弾を撃つのは個人的に好きなヘムロックにそっくりだと思ったG36という銃で，253 m/sの弾を撃つのはM1911というタフなハンドガンだ．150 m/sの弾は探せば見つかるかもしれない．

銃口初速850m/sはヤバイ！

横軸は相手までの距離だが，縦軸が体の大きさと弾着までの時間が許す移動範囲との比率になっている．ここが青い線の示す「半分の値」以下の近さに相手がいるなら見えた景色の通りに撃てば命中し，青い線を越えた位置なら未来を予想して撃つ，つまり偏差射撃が必要になる．
また，体半分の偏差射撃が必要になるのは150 m/sの弾なら18mくらいの位置で，253 m/sの弾なら30mの位置だ．
私は最初のころ10ｍくらい離れると弾が極端に当たらなくなるので，このグラフを利用して類推すると，エーペックスレジェンド製の弾の速さは150 m/sくらいなのだろう．一方で，減速しない銃口初速850m/sの弾は50ｍくらい離れていても偏差射撃が必要ない．アサルトライフルとかでねらわれたら相手の射撃訓練不足を祈ろう．

感想

ApexLegendsを遊んでいて，至近距離で弾をまき散らしているのにまったく弾が当たらないことがままあった．相手はすぐそこなのに！射撃訓練場の一番近い的より近い位置なのに！そこでかがくてきに調べてみるとなんか自分の経験が間違っていなかったと助けてくれるような結果でてよかった．