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ガラスパイプとメンタル -9

もう刺すのが嫌だと言ってから
彼は私用にとガラスパイプを用意してくれた。
それから私は注射器とガラスパイプの
併用になった。
と言ってもメインは注射器で
血管に入らなくなってきた後半からはガラスパイプという感じだ。

けれど肺に入れる方法も上手くなく
注射器ですらただおしゃべりしたくなるぐらいの体感な為、
ガラスパイプの炙りじゃほぼ何も感じなかった。
ただの気休め。
後に直腸接種する方法も試すがこれもまた別の機会に書こう


だけどガラスパイプを用意してくれてからは
彼もそこまで無理しすぎることなく
何度か挑戦してダメだったらパイプに切り替えてくれるようになった。
ガラスパイプが私のメンタルの救いにもなったし
彼もどうしても入らない時は一緒にガラスパイプで吸った。


でもその頃から相手の嫌なところが見え始める
普通のカップルにもあることだが
覚醒剤でガンギマリの最中は嫌な部分がさらに強調され、
そして覚醒剤のキマリ方特有の嫌な感じも覚えた。


そのころから相手に冷めてきてしまい、
距離を置いていこうと考え始め、
最初に書いたような別れ話をすることになる。


………

これだけだと
この人と付き合っていた時あまりいい思い出じゃないかのように思えるが
思い出に残っている印象的な話しをしておくと
私はキマると終始おしゃべりしたい欲が高まって
色んな話しをしていたが
その時は本当に楽しかったと思える。

お互い共通の好きなものがあり
機会があれば一緒に〇〇に行こうなんて話しをしていた。
引きこもりで似たような趣味の友達がいなかった私は、そんな体験できるのかと胸を躍らせた時もあったが彼は捕まった。
だがそれがあったおかげで
今私はその好きな事を少しづつ出来ているし、
あの時にきっかけにもなるような会話ができて
よかったと思える

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