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初めての覚醒剤 -5


頭にキンとした衝撃

それが覚醒剤初体験の第一印象

………


mixiでDMを送ってきた人としばらくやり取りが続いた。
その人とは当時
お互いが住んでいるところが遠かったのだが、
一度会ってみようという話になる。
もちろん会った当日はそれをやる約束をした。
やり取りの中で写真を1枚だけ送ってもらっていたが、その時の画質のせいもあってか相手の雰囲気はよく分からなかった。


そして当日

初めて会ってびっくりした
結構インパクトの強い男性で
ガタイはがっちりでふくよか
髪が長いのに顔はやけに幼く見え、年齢は多分30代ぐらい。

軽い挨拶をし、
コンビニで好きでも無いお酒を買って、
他愛もない話をしながらホテルに向かった。

ホテルはラブホテル


着いて早速、彼が"もの"を広げ、準備をする

覚醒剤の入ったパケ
注射器2本
ペットボトルのキャップ


初めて実際に見る違法薬物
私の今、目の前にある…

不思議な感覚だった


準備してくれる間にまずは乾杯
やっぱりビールはまずい
でもお互い初対面だし少しお酒が入った方がいいだろう


この注射器は君用だからねと言って
2本あるうちの1本を私用にしてくれた。


注射器の押棒を抜き、
慣れた手つきで覚醒剤が入ったパケから
ストローで作ったスコップで結晶をすくい、
詰めていく。
詰め終わったら押棒を戻し、
ペットボトルのキャップに水を入れ、
そこから水を引く

あとは水と結晶を混ぜるだけ


実際に自分の目の前でやられると
自分が今から経験するからか
違法薬物!ダメ絶対!みたいな暗い怖い印象は無かった。

そしてあっという間に覚醒剤が溶けた液が出来上がった


私は注射が苦手じゃなかったので
すんなりと相手に腕を差し出し、相手が血管に指すところをしっかり見ようとしていた。
今思うと医療従事者じゃない素人が注射をするというのに
私は何故か怖くなかった。


血管が見やすいのもあってか
相手はすぐ刺す場所の目星をつけ、
消毒し、針をゆっくり刺していった


押棒を引くと血が流れ、
血管に入っていることをしっかり確認したあと
覚醒剤を入れていった


"キンッ"


頭に嫌な衝撃が来る

音で表すとまさにキンという感じだ


それ以外は特に変化はなく入れ終わる。


入った。


私の中に、覚醒剤が入った


すると苦手なビールを飲んでいたせいなのか
覚醒剤が身体に回ったせいなのか
初対面の緊張や違法薬物をするといったアドレナリンなどが合わさった結果なのか、
若干の動悸と気持ち悪さがきて
私は近くのベッドに横になった

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