アイドルマスターDearly Stars日高愛と横綱白鵬

※THE IDOLM@STER Dearly Stars ストーリー、コミュネタバレを含みます(主に日高愛編)

私がアイドルマスターシリーズの中で、というか数多のアイドル作品の中でもトップクラスに好きなのがアイドルマスター Dearly Starsです。
単純にストーリーが優れていると感心してます。シナリオ的にもテキスト的にも、アドベンチャー的にも。

ただアイドルを出しただけの話ではなく、ちゃんと「アイドル作品」の文脈でストーリーを描いているし、一本道でなくルートが複数あり、キャラクターのいろんな顔、いろんな展開が見られます
ゲームのボリュームは凄いですが、セーブスロットこそ少ないもののセーブ&ロードが可能で難易度的には高くないので、コミュの全部の選択肢を読んだりしてました。

トゥルールート的なベストエンドに向かう本筋の話は日高愛、水谷絵理、秋月涼3人ともしっかりしてるのですが、本筋と関係無いコミュや、ベストのルートから逸れたルートでのコミュはかなり突拍子もないものも多く、いろんな形で楽しませてくれます。

特に印象に残ってるのは、ビーチで愛ちゃんが突然「相撲ターイム!」と叫んで新人アイドル3人での相撲勝負が始まるコミュ。
その時点で意味不明ですが、選択肢によって優勝キャラが変わり、プレイヤーキャラが誰かでもまた違いますが、愛ちゃんが優勝した時に
「次の巡業は休んじゃおーっと!」
という朝青龍(怪我を理由に巡業を休んだがサッカーしたことが問題になったことで有名)っぽいネタを言ったり、絵理が優勝すると
「よく頑張った?感動した?」
と横綱貴乃花最後の優勝時(千秋楽前日に膝を亜脱臼し痛々しい体で出場したが気迫の相撲で優勝したことが伝説となっている)の表彰式の小泉首相みたいなことを言ったり、製作陣の謎の大相撲愛が感じられるコミュで個人的に面白かったです。

そんなアイドルマスターDearly Starsの主人公の一人、日高愛ちゃんは母親が伝説のトップアイドルで、つまりアイドルのサラブレッドみたいなものなのですが、当初は才能をあまり受け継いでいなかったのかアイドルのオーディションには落ち続け、どうしてもアイドルになりたいと思い続けていたある日受けたオーディションの審査員の一人にいたアイドル天海春香の助けなどもあり所属事務所が決まり当初苦労するものの後に才能を開花させていくという話。
この設定や生い立ち、アイドルデビューするまでとデビュー後の展開は大相撲の元横綱・白鵬の生い立ちや入門するまでと角界入り後の展開はなんだか似てるなあ…とある日ふと思いました。

しかも前述の相撲ネタが作中にありますし、
Dearly Starsの発売は2009年9月17日
白鵬は2006年五月場所で初優勝、大関昇進。2007年七月場所で横綱昇進。
Dearly Stars制作時には既に有名力士、恐らくは大関以上になっていたはずなので、時系列的に参考にしてても不思議じゃない…かも。
まあ偶然だと思いますが。

そんなわけで白鵬の生い立ちDearly Starsのあらすじっぽく日高愛編のあらすじ白鵬の生い立ちっぽくして比較してみました。

THE SUMOU M@STER 白鵬翔編(横綱昇進まで)

生い立ち(あらすじ風):

かつてモンゴル相撲界で5年連続6度の優勝を果たすなど日本の大相撲でいう横綱として活躍し、オリンピックでもレスリング重量級でメダルを獲得モンゴル初の五輪メダリストとなった国民的英雄・ジグジドゥ・ムンフバトの息子であるムンフバティーン・ダワージャルガル(後の白鵬翔)は、自分も相撲の横綱になりたい!と思っていた。
白鵬が15歳になった頃、兄が柔道の教師になり、母は白鵬にも「普通に勉学を重ねて学者にでもなってほしい」と願うが、白鵬は「柔道はイヤだ。どうしても相撲をやりたい」と固辞した。

その後力士になるため6人のモンゴル人と共に来日するも、体格や実力が伴わない白鵬を受け入れてくれる相撲部屋は最後までなかった
ついに、相撲部屋入門を果たせず無念の帰国を目前としながらも「帰りたくない…」と泣いていたある日、そんな彼を哀れんだ大相撲におけるモンゴル出身力士のパイオニア・旭鷲山が自らの師匠大島親方に相談をしてくれた結果、大島親方の紹介で弱小部屋だった宮城野部屋に所属が決まる。
当時の宮城野部屋は文字通り弱小部屋だった為に厳しいしきたりも競争も少なく、育ちが良い白鵬には伸び伸びとやれる環境で結果的に良かったのだとされる。

宮城野部屋所属当時は偉大な父を持ちつつ実力と体格で同期の新人にも大きく劣っていたが、宮城野親方は「若いから、何とかなるだろう」程度に考えていた。
しかし一方で、大きな手足と腰、柔らかい筋肉などから、もしかしたら化けるかもしれないと思い、入門してからの2か月間は稽古をさせず、毎日吐く程に食べさせ、牛乳を飲ませた。

当初は後の大横綱としては異例の序ノ口での負け越しを経験するもその後は熱心な稽古で大きく成長し続けた。急激な肉体の成長と才能の開花に歩を合わせるかのように番付を駆け上がり、部屋で白鵬に稽古を付けていた兄弟子の光法は、「あの白鵬って子、一晩眠るたびに強くなっている。2 - 3年後には化粧まわしや白い稽古まわし(共に関取の象徴)を身につける身分になりますよ!」と驚いていた。

その後、白鵬は先輩横綱やライバル達にも勝利して幕内優勝を果たし、横綱になると、偉大な父に勝るとも劣らぬ偉大な実績を残す大横綱となるのだった。

登場人物:

白鵬翔 (ムンフバッティーン・ダワージャルガル) 
主にはあらすじ参照。歴史的な大横綱の1人。
ジグジドゥ・ムンフバト 
主にはあらすじ参照。モンゴル相撲界・レスリング界の国民的英雄で白鵬の父。
旭鷲山昇 
「技のデパート・モンゴル支店」の異名を持つ日本の大相撲におけるモンゴル出身力士のパイオニア。白鵬の他にも数多くのモンゴル人を相撲部屋に紹介し入門させた。
宮城野誠志(元 竹葉山真邦) 
第12代宮城野。かつて弱小部屋だった宮城野部屋で白鵬を指導し大横綱に育て上げた師匠。
光法賢一 
白鵬の兄弟子。白鵬に稽古をつけていた際に白鵬の成長の早さと才能にいち早く気付き驚く。
 
 
 

THE IDOLM@STER Dearly Stars 日高愛編

あらすじ(白鵬生い立ち風):

かつてアイドルアルティメイトで優勝を果たし、デビューからミリオンヒットを飛ばしまくった元トップアイドルで、国民的アイドル・日高舞の娘である日高愛自分もアイドルになりたい!と思っていた。
しかし愛は受けるアイドルオーディションにことごとく落ち続けてしまう。
舞は、オーディションに落ち続ける愛に「部活でも始めたら」と勧めるが、愛は「どうしてもアイドルをやりたい」と固辞した。

その後もオーディションを受け続けたが、実力や資質が伴わない愛を受け入れてくれるアイドル事務所は最後までなかった。
最後のオーディションに落ちた後、愛は「うわわああああん」と泣いていた。そのオーディションの特別審査員として参加していた765プロ所属の有名なアイドル・天海春香がそんな彼女を哀れみ、自らのプロデューサーや高木社長に相談をしてくれた結果、弱小事務所の876プロに所属が決まる
当時の876プロは弱小事務所だった為に厳しいしきたりも競争も少なく、育ちが良く幼い愛には伸び伸びとやれる環境で結果的に良かったのだとされる。

こうして芸能界入りとなるものの、愛を見た石川は、その母親の実績を知りつつも、大きな期待はしていなかったといい、当初は母である舞のネームバリューを利用した二世アイドルとしてのデビューを目論んでいた。
しかし一方で、強靱な声帯と天真爛漫な愛嬌、柔らかい筋肉と若さなどから、もしかしたら化けるかもしれないと思い、愛が親の公表を固辞したこともあり、一度のみ、自分だけの力での活動をさせるチャンスを与えた。

876プロ所属当時は実力で同期の新人にも大きく劣っていたが、熱心な稽古と持ち前の明るさとド根性で大きく成長し続けた。すると急激な肉体の成長と才能の開花に歩を合わせるかのようにアイドルランクを駆け上がり、事務所で実質専属マネージャーとなって愛を世話していた岡本まなみは、「あの愛ちゃんって子、一晩眠るたびに輝きを増している。2 - 3ヶ月後にはドラマ出演やアリーナライブ(共に人気アイドルの象徴)をする身分になりますよ!」と驚いていた。

その後、愛は先輩アイドルや同期達にも勝利してアイドルアルティメイトの決勝に勝ち進むと、電撃復帰を果たした母であり伝説のアイドル・舞との直接対決に臨む。そこで母の代表曲を用いて真っ向勝負し、アイドルアルティメイトで優勝。誰もが認めるトップアイドルとなるのだった。
※若干の脚色を含みます

登場人物:

日高愛
主にはあらすじ参照。876プロ所属のアイドル。13歳。声の大きさと強靱な声帯が長所。「次の巡業は休んじゃおーっと!」「必殺!犬だまし!」
日高舞
主にはあらすじ参照。愛と同じ年でデビューして即ミリオンヒットを飛ばした負け知らずの元国民的アイドルで愛の母。アイドルとして活躍する娘に刺激されてアイドルに復帰する。怪物級の自信と怪物級の実力を持っている。
天海春香
765プロ所属のトップアイドル。愛のアイドル界入りに貢献した愛の憧れの存在。
石川実
876プロの社長。アイドルの自由意志を尊重する運営方針をとるが、現実的側面も強く持つ。愛に助言を与えてトップアイドルとして成長させる。
岡本まなみ
876プロのマネージャー。実質、愛の専属マネージャー。幼く元気で勢いに走りがちな愛をいつもそばで優しく見守り応援している。


まとめ

アイドルマスターDearly Stars名作、いや神作です。
個人的にはアイドル作品を沢山見てきましたが、総合的にアイドル作品の最高傑作と思っています。ちなみにアニメはRe:ステージ!ドリームデイズが最高傑作だと思いますが。
Dearly Starsはゲーム1作で完結してるからこそ、妥協ない全て満ち足りる作品になってるのかもしれません。
原作ゲームはかなりルートやエンディングが豊富で本来二次創作がやるようなことすらカバーしてるレベルです。
キャラクターやストーリー・世界観をとりあえず堪能するだけなら、キャラクター3人のそれぞれを主人公とした3種類の出来がいい漫画版(それぞれ全3巻)が出ているので、それを読むのがまずはいいと思いますが、前述の通り、テキストや選択肢、ルートが豊富で面白く、それを堪能してこそ魅力がフルに楽しめると思うのでできればゲームもやってほしいと個人的には思います。

原作はDSのゲームでグラフィックなどDSにしては良いですが、普遍的に見て今の時代に照らし合わせれば良いとは言えないので、内容や音声は完全流用でいいのでグラフィックだけ進化させリニューアルさせたリメイク版を出してほしいなと個人的に思っています。その方が布教しやすくなります。
あとできればボイスもフルボイスにしてほしいですね。

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