予想印

◎　ドゥレッツァ　牡4　戸崎圭太騎手

本来騎乗予定だった主戦ルメール騎手ならもっと自信持って本命にできるのですが、戸崎騎手もこの馬に乗ったことがあるとはいえ、天皇賞春のイメージも無いですし、正直不安要素があり、自信持ってとは言いがたい所です。 ただシンプルに考えれば他の馬よりは馬の能力と状態だけで馬券内率は最も高いと思いました。 ドゥラメンテ産駒、つまりミスタープロスペクター系というのが血統的には不安要素ではありますが同じくミスプロ系の成績が良くない京都の菊花賞を勝っていますし、今回は血統面と能力・状態面全てバランスがいい強い馬がいないので問題ないでしょう。 前走はプログノーシスに2000ｍ重賞で完敗したことで評価を下げてはいますが、走った条件も違いますし、所詮は前哨戦で騎乗面・展開の差もあるので完全な楽観まではできませんが、あまりここで気にする必要はないと思います。

○　サリエラ　牝5　武豊騎手

天皇賞春に相性がいいディープインパクト産駒。牝馬とはいえ過去に同じディープインパクト産駒のカレンブーケドールが同レース3着(阪神開催時)。
こちらもルメール騎手からの乗り替わりとはいえ、元々ルメール騎手の故障がなくとも乗り替わり予定だったでしょう。
京都長距離の鬼＆元祖盾男・武豊騎手が騎乗というのは心強いとはいえ、昨年改修された新京都競馬場ではかつての天皇賞春ほどに高い期待ができるのかは微妙な所ですが、71年振り牝馬による天皇賞春制覇も武豊騎手の手によるものなら意外性はなく、十分期待できると思います。

▲　テーオーロイヤル　牡6　菱田裕二騎手

近走のパフォーマンスを見ていると本命にしたい1頭でしたが、5ヶ月間で3000ｍ以上重賞を4戦、今年に入って2月から3ヶ月で3000ｍ以上重賞を3戦という現代どころか昔でも結構珍しいような過密＆酷使ローテが不安です。
能力が足りていたとしても流石に疲れが出て凡走…ということになっても驚きません。ただダイヤモンドSやステイヤーズSを使った馬には珍しく最重要かつハイレベルな(ことが多い)前哨戦である阪神大賞典を勝っているというのも無視できない所です。
しかし、血統的には京都長距離と相性の悪いミスプロ系で不安がありますし、阪神大賞典では強くても京都春天では好走しにくい馬も珍しくないのでそのパターンという可能性も匂います。また京都競馬場初出走というのも少し不安です。
逆にここを勝ちきるようであれば、覚醒どころか現役最強候補に名乗りを上げてくるのではと思います。
それだけ近走の印象が良く、最近の調教の評判も良いです。
本命にしたくなってくるのですが、ドゥラメンテではないミスプロ系ということと、流石に見えない疲労が出てくるのではという懸念が消せないのでこの位置の評価です。

△1　タスティエーラ　牡4　J.モレイラ騎手

馬の調子も怪しい上に菊花賞2着とはいえ血統的に適性も合ってるか疑問な所があり、正直モレイラ騎手が乗っていなければ消したいのですが、モレイラ騎手なので一応入れておくという感じですね。
まあモレイラ騎手も名手とはいえ長距離ではそこまで期待値高くない印象ではありますが。
ただ父サトノクラウンのイメージで考えるとダービーも勝つイメージがないのに勝ってしまった上、世代レベル云々はありますが牡馬クラシック皆勤全連対という適性の幅は広いと評価せざるを得ず、調子が戻っているなら好走可能性が十分あるといえます。

△2　ディープボンド　牡7　幸英明騎手

阪神の天皇賞春でも2着になっていて3年連続2着となっていますが京都の方が明らかに適性が合っていて昨年、一昨年の調子で出走できるならば今度こそ初G1制覇の可能性に期待できるメンバーレベルでした。
昨年春までの調子ならば本命候補にしたかった1頭ですが流石に年齢による衰えも見え始め、さらに乗り替わりの不安で勝ち負けは難しいという印象です。
ただ、その適性が不気味で、幸騎手がかつての主戦和田騎手のように力を引き出せれば馬券内の可能性は十分あると思います。
昨年も阪神大賞典凡走5着(前年優勝)からの天皇賞春2着なので、近走の調子から無理と考えるのは早計ではあると思います。
長距離で春開催ということもあり比較的高齢馬の好走も多い主要芝G1ではありますが最年長勝利記録は6歳馬なので、仮に優勝できれば最年長勝利となりますし、勝てずとも4年連続平地G1で2着または好走しただけでも歴史的な記録、つまり難易度が高いですから、流石に難しいと思いますが、心では高く期待してしまいながら観ると思います。

★　ブローザホーン　牡5　菅原明良騎手

近走成績などを考えると人気薄の中では最も頭までも想定可能な馬と思います。
5歳馬ですし、近走ほぼ重賞ばかり走って好走し続けているのも信頼度が高く、仮に凡走に終わるとしてもある程度チャンスある位置に健闘しそうです。
京都実績や適性が心配される馬も多い中、京都の日経新春杯を最近勝っているのも好印象。

注　マテンロウレオ　牡5　横山典弘騎手

昨年5着、イングランディーレの波乱を演出した横山典弘騎手が主戦・鞍上ということで不気味さもあり、勝ち馬こそいないものの好走馬を多く出しているハーツクライ産駒というのも侮れず、完全無視は難しいですが、まあ波乱の展開を作る以外では難しいかなと思います。

消　チャックネイト　セ6　 鮫島克駿騎手
素直に評価すると春天馬券内が多いハーツクライ産駒ですし近走成績なども良く、高く評価したくなってくるのですが、所詮はG1実績のない6歳馬ですから高い期待は禁物と考えて消します。

消　ワープスピード　牡5　三浦皇成騎手
ドレフォン産駒で長距離というイメージがありませんが、阪神大賞典2着、ダイヤモンドS3着など実績的には十分に可能性を感じますし5歳馬というのも魅力です。
また、近親に牝馬で菊花賞3着のディヴァインラヴがいることなども気になります。
しかしG1実績がない上に前哨戦でも好走してるとはいえ勝ってない馬ということを考えると高評価は禁物とシンプルに考え消します。

消　シルヴァーソニック　牡8　M.デムーロ騎手
昨年7歳ながら3着になっていますし(阪神開催一昨年も空馬で2位入線)、前走大敗とはいえ簡単に消せないのですが、ステイゴールド系とはいえ8歳馬ですし、再び3着内の可能性も確かにあるものの、シンプルに年齢を考えれば頑張っても4〜5着くらいの可能性が最も高いように思うので消しです。
過去には8歳でほぼ勝ちに等しい僅差2着のカレンミロティックがいますが騸馬でした。

感想・余談

ルメール騎手がいれば…　

ワープスピード、チャックネイト、シルヴァーソニック、プリュムドール、サヴォーナなど正直消すか迷ってしまう可能性を感じるような馬が多いですが、近年の天皇賞春は他の中長距離芝G1に比べるとメンバーレベルが低くなることもあって、気になる馬が毎年多くなる一方で結局波乱は少ないイメージなので、シンプルに考えて消します。

ルメール騎手がドゥレッツァに乗っていれば、もっとシンプルに考えることができたのですが…。
これでもしドゥレッツァ、サリエラ(両方ルメール騎手主戦)あたりが両方ぶっ飛んだりしたら、やっぱりルメール騎手って凄いんだなという感じの感想になりそうですし、まあ流石にどちらかは勝つか最低でも馬券内だと思いますが、

とルメール騎手が騎乗予定だった馬はG1で乗り替わって人気より大敗が続いています。ルメール騎手が乗らなくても1番人気のレガレイラは言うまでもなく、チェルヴィニアもルメール騎手騎乗ならもっと人気になって3番人気に上がっていたかもしれませんから、ルメール騎手が乗らないことの影響度は高いです。
まあ、サリエラは元々ルメール騎手の故障事故に関係なく乗り替わり予定でしたから、そういう意味ではドゥレッツァや上記2頭より影響は少ないかもしれません。