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『遠くへ - 1973年・春・20才』

遠くへ 遠くへと願った日々
真直ぐに見ておくれ
僕は泣いてる君のために

浜田省吾『遠くへ - 1973年・春・20才』

こんにちは。
どうも、けこぜろです。

今回は1986年に発売された浜田省吾10枚目のアルバム『J.BOY』より、『遠くへ - 1973年・春・20才』について。


遠くへ - 1973年・春・20才

やっと試験に受かったと
喜び勇んで歩く並木道
肩にセーターと
おろしたてのバスケット・シューズ
長髪をひるがえし駆け上がる校舎

初めてあの娘に出会った朝は
僕は20才で まだキャンパスも春
赤いヘルメットの奥の 瞳に
見透されたようで 何とか照れ笑い

遠くへ 遠くへと願った日々
真直ぐに見ておくれ
僕は泣いてる 君のために

ポケットの中 僅かなバイト料
最終電車を待つ プラット・ホームから
あの娘に電話
「やあ僕さ 元気かい」
「今から出て来ないかどこかで飲もうぜ」

駅前通りの馴染みの店で
グラスを重ねて そして初めての夜
その日 あの娘の恋が終ったとは
知らない僕もひとり寂しかったし

遠くへ 遠くへと願った日々
真直ぐに見ておくれ
僕は泣いてる 君のために

紺と銀色の楯の前で
空を仰いで祈り続けた
“神よ 僕等に力をかして
でなけりゃ今にも倒れてしまいそう"

振り向くと 遠くにあの娘の眼差し
笑っているのか泣き出しそうなのか
違う 違う こんな風に僕は
打ちのめされる為に生きてきた訳じゃない

遠くへ 遠くへと願った日々
真直ぐに見ておくれ
僕は泣いてる 君のために

“星がひとつ空から降りて来て
あなたの道を照らすのよ"と
話してくれた きっとそうだね
いつまでたっても石ころじゃないさ

遠くへ 遠くへと願った日々
真直ぐに見ておくれ
僕は泣いてる君のために

浜田省吾『遠くへ - 1973年・春・20才』

『遠くへ - 1973年・春・20才』は3番まである長い曲です。
そのため8分もの長さとなっていますが、1番から順を追うように物語が歌詞の中で語られていきます。
この歌の背景については、先程見つけたこの記事が詳しく書いてありました。

正直なところ、僕の持ち合わせている知識だけではこの曲の歌詞がよく分かりませんでした。
でも解説を読んでその物語が理解できました。
泣きそうです。

『遠くへ - 1973年・春・20才』の思い出は大きく2つあります。
1つ目は2018年のファンクラブコンサート。
1970年代の楽曲のみを歌った特別なライブだったのですが、前半の弾き語りでこの曲が演奏されたのでした。
『遠くへ - 1973年・春・20才』が収録されている『J.BOY』は1986年のアルバムです。
このライブは70年代の楽曲のみのはずなのに、と不思議に思っていました。
これは後に知ったのですが、この曲は70年代に作られた歌だったそうです。
タイトルにも「1973年」と入っていますし、気づかない方が不自然でしたね。

さらに僕の勘違いかもしれないのですが、僕が参加したライブでは最後のサビが歌われなかったのです。

“星がひとつ空から降りて来て
あなたの道を照らすのよ"と
話してくれた きっとそうだね
いつまでたっても石ころじゃないさ

浜田省吾『遠くへ - 1973年・春・20才』

この歌詞を歌って演奏が終わった記憶があるのです。
これがものすごく印象的でした。
敢えてサビを歌わずに終わったのがものすごくインパクトがあったのですが、一緒にライブに参加した母に聞いても、後に参加した弟に聞いてもそんなことはなかったとのことでした。
僕の記憶違いだったのかもしれません。
でもこの演出(?)のお陰で『遠くへ - 1973年・春・20才』が大好きになりましたね。

2つ目は1991年に発売された、セルフカバー・バラード・セレクションの第3弾『EDGE OF THE KNIFE』に収録されたバージョンです。

こちらは10分を超える大作となっていますし、タイトルもシンプルに『遠くへ』となっています。
英題は『Spring, Twenty, 1973』。
邦題と英題合わせて元のタイトルになるのです。
そんな『EDGE OF THE KNIFE』の『遠くへ』ですが、かなり長めのアウトロが印象的なアレンジとなっています。
しかもそのアウトロでは浜田省吾の『君が人生の時…』のメロディが聴こえるのです。
このことを家族に聞いても幻聴扱いされてしまっていますが、僕には確かに聴こえているのです。
これに気づいてから『EDGE OF THE KNIFE』の『遠くへ』が大好きになりました。
いつもアウトロで泣きそうになってしまいます。



まとめ

こんな感じで、浜田省吾の『遠くへ - 1973年・春・20才』の紹介でした。
かつて弟が好きだと言っていたこの曲ですが、今となっては僕も好きな曲です。
ストーリー性のある歌詞もいいですし、メロディもライブでの演奏も最高でした。
特に2018年のファンクラブコンサートの演奏は印象的でした。
ライブ映像を収めたBlu-rayがあるので、近い内に見返したいと思います。

それでは、また。

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