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絵を描いて痛感した無料コンテンツのありがたさ

 最近、ibisPaintという無料アプリを使って絵を描き始めた。と言っても、noteのアイコンと某指名手配犯をパロったタイトル画しか作っていないのだが…。
 中学の美術の授業以来、絵を描いたことのないド素人だが、下手なりにイメージしたモノがカタチになっていく過程は面白い。創作中は没頭して嫌なことを忘れられるし、表現は自由だから非日常的な刺激が得られるのも良い。一度ハマれば、生涯楽しめる趣味になるのも頷ける。

 実際に絵を描いてみると様々ことに気づく。まず驚いたのが、無料アプリの性能の高さだ。
線画や着色に使用するブラシは15,000種類もある。ブラシの入り抜きの数値を弄れば、描く線の端部の濃淡を自在に調節出来るので、スケッチは勿論、漫画絵やスプレーアートも描ける。これまで、作画ソフトというとAdobeの「Illustrator」の様に専門的な有料ソフトが必要なのかなと思っていたのだが、僕レベルでは全くそんなことは無く、ibisPaintで十分に楽しめている。
 それから、絵師やイラストレーターの技術力と忍耐力の高さがどれ程スゴいのかということも、実際に絵を描いて痛感した。巷には簡単に絵が描けると思っている人間がいるそうだが、絵が上手いだけでは良い作品は作れないということを知るべきだ。一つの作品が完成するまでに色々な工程がある。イメージしたモノが一発描きで仕上がる訳では無い。レイアウト、ラフ画、清書、色塗りと一つずつ地道な工程を積み重ねて作品が出来上がる。その工程の一つ一つに技術が必要なのだが、完成に近づくにつれて求められる技術はより高度になるし、慎重な作業になるから時間もかかる。絵を描くまで解らなかったのだが、1本の線を描くことでさえ相当な技術がいる。僕の様な素人が描けば、線の歪みや重なりが目立って、不自然さと雑さが拭いきれない。一見、簡単に真似できそうに見えるイラストにも技術が集約されているのだ。

 こうしたことを知ると、無料で創作が楽しめるのも、無料でタイトル画を使わせてもらえることも、当たり前では無いのだなと改めて思う。創った人に善意が無ければ成り立たないことだし、これが当然なことなどとは思ってはいけない。ibisPaintを作った人もタイトル画を提供している人も、noteというプラットフォームを作った人も僕は知らないが、知らない誰かが僕らの人生を豊かなモノにしてくれている。本当に"ありがたい"ことだ。

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