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月組公演観劇 その1 応天の門

世の中は飛び石連休。会社も有給を取って4連休にする人も何人かいる。
友達の中には、「それっ!」と台湾や韓国に旅立つ人もいて、羨ましい。
しかーし!私はこの飛び石連休、月組公演のチケットが取れたのだ!もちろん自力で。隣の芝生は確かに青い。でも私の芝生だってまんざらじゃない。
なんといっても2回中1回は、まさかのSS席!

さて、原作に対する予備知識はゼロ。それでも楽しめる作品になるのが宝塚。もっといってしまえば座付作者のありがたいご配慮。そうか。若き日の道真は「いつか行ってみたい 憧れの唐の国へ」と歌っていたのか。歴史の授業では、遣唐使廃止を提案した人としてでていたっけ。更に「藤原氏には近づくな」と父親から忠告されていたにもかかわらず、陰謀に巻き込まれ、大宰府に流されたのですな。

冒頭で「百鬼夜行」のシーン。鬼が出たときは、「え?大病院占拠!?ジャックしたのはニセ花組なんだけど…」ヲイヲイ。
ちなつくんの色男っぷりに免じてよしとしよう。って何様だ、アンタは。
何はともあれ、れいこくん(月城かなとくん)とちなつくん(鳳月杏くん)の安定のバディはいうまでもない。
おだちん(風間柚乃くん)は歌、芝居とも更にバージョンアップ。静と動、白と黒。役者としての幅が広がっている。
からんさん(千海華蘭くん)少年天皇の役に違和感がないのがすごい。元々童顔だけど、声のトーンといいセリフ回しといい、ホンマにええ芝居をする人。将来的には月組組長かな~と思っていたけど、今からでも遅くない。辞めるのやめて。
るうさん(光月るう)さんも、辞めるのやめて。味のある芝居する人やのに。
「食えない坊ちゃんだよ」なんてトップスターに言い放つことができるのは、うみちゃん(海野美月ちゃん)ぐらいのもんでしょう。
1回目に観たときは、れいこくんとうみちゃんのコンビ感は薄いなと思ったけど、2回目になると「そうか!姉さん女房的な演出なんだ」と思えばすんなり受け入れられた。
印象に残ったのは、「どこかに行けば変われると思っているのですか?大切なのは、どこで生きるのかではなく、ともに生きる人の心ですよ」といううみちゃんの台詞。今いる場所で頑張れない奴は、どこに行ってもアカンよ、ということだ。

吉祥丸の瑠皇りあくん。今までノーマークでした。迂闊でした。印象に残った。歌、立ち居振る舞い。 大朏役の大楠てらくん。あのメーク!。黙って立ちはだかっているだけで、雄弁に物語ってくれる。「今夜ロマンス劇場で」で「おいら陽気な三銃士♪」代役で出てたよね?
ほかにもチーム道真では彩みちるちゃん。ちなつくんにうっとり見とれて、面倒を押し付けられて「え!?」と我に返る表情がいい。彩海せらくん、月組の芝居のカラーになじんでいるな。

月組は層がしっかりしている。芝居巧者がそろっているし、中堅どころもしっかりしている。観た後、じわじわくるんだなあ。

ショーの話は、また後日に。


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