新型コロナ、パブリッシャーが生き残る道筋は【XIMERAニュースレター】
こんにちは、株式会社キメラです。私たちは出版社・新聞社や放送局といったパブリッシャーに対し、メディアビジネスをグロースするための課題解決やデジタル化を支援している会社です。
弊社のニュースレターでは、パブリッシャーの方々に向けて国内外の注目ニュースをご紹介するほか、キメラの最新動向を隔週でお届けしています。
▼ニュースレター最新号の購読フォーム
noteではバックナンバーを掲載しています。ここからは【5月21日号】の内容をご覧ください。
7/8(水)新聞社向け無料オンラインイベント開催!
「日本流・新聞社のデジタル戦略」
詳細・申込は上記リンクから
1.パブリッシャーの生存戦略
新型コロナウイルスの影響を受けて、パブリッシャーの事業やビジネスモデルは大きな変化を迫られています。
■新型コロナウイルス感染拡大で、メディアはどうなる?何をすべき?国内外のデータで徹底解説
キメラのnoteでは国内外のデータや論考をもとに、日本のデジタルメディアがとるべき戦略をお伝えしています。「まず何からリサーチすればいい?」という方は、ぜひこの記事からご覧ください。
<紙面・広告は大打撃>
新型コロナウイルスの影響を受け、苦境を迎えるパブリッシャーたち。残念ながら、廃刊・破産・雇い止めが相次いでいます。
■広告危機に揺れる海外メディア 課金購読やメルマガは好調
■ニュースの需要増えたけど 米メディアにコロナ追い打ち(会員限定記事)
■オーストラリア、広告減で60紙発行停止
<サブスクは攻めの姿勢>
パブリッシャーの明暗を分けたのは、デジタルサブスクリプションといっても過言ではないでしょう。
■The New York Times Tops 6 Million Subscribers as Ad Revenue Plummets
「New York Times」は2020年1〜3月で新たに60万人の新規購読者を獲得し、同期間のデジタルサブスクリプションの収益が2億8500万ドル(約310億円)にのぼることを明らかにしました。
■コロナ危機であっても、一部メディア企業は「 採用 」を継続
「New York Times」のほか、「The Washington Post」「Bloomberg」もサブスクリプションが好調で、広告収益の打撃にもかかわらず採用に注力しています。
今後の争点は、獲得した読者のマネタイズです。コロナウイルスのコンテンツを無料開放することで大量のトラフィックを獲得したり、購読者を獲得したりしているパブリッシャーも少なくありません。ロックダウンをピークに全世界的にトラフィックが収束傾向にある中で、どのように読者を維持し、課金してもらうかが鍵を握ります。
■The publisher subscription ‘corona bump’ is flattening(英文)
DIGIDAYは別の記事でもこの論点を報じています。
2.アフターコロナの世相を読む調査レポート
アフターコロナ時代のメディアのありかたを考えるにあたり、専門機関やコンサルティングファームの論考やトレンド予測レポートがヒントになります。
■Publishing during a pandemic: Mapping a path through the Covid-19 crisis(英文)
FIPP(新聞協会)のレポートです。制作体制、サブスクリプション、広告、イベント、政府との連携に至るまで、アフターコロナで変化が生まれるであろうポイントを一通りカバーしており、一読の価値があります。
■Journalism, Media, and Technology Trends and Predictions 2020(英文)
オックスフォード大学 ロイタージャーナリズム研究所のレポートです。世界のパブリッシャーのうち「主要な収入源として50%が読者課金を重視し、広告のみを重視する割合はわずか14%」との調査結果が明らかになっており、サブスクリプションへの期待感を見て取れます。
コンサルティングファーム発のトレンドレポートは、音声・動画コンテンツを含めたメディア業界を俯瞰するのに役立ちます。
■Deloitte:TMT業界のグローバルトレンド 2020
レポートは動画広告を中心に論じていますが、無料広告モデルと有料課金が併存するモデルが成功を収めつつある点が興味深いです。日本のメディアマネタイズにおいても同様の戦略を検討できるかもしれません。
■PwC:Global Entertainment & Media Outlook 2019‑2023(英文)
サブスクリプションの「読み放題・見放題」モデルが飽和しつつあるという指摘や、ポッドキャスト広告市場が年率40%超で急拡大していくとの予測が示されています。
3.海外パブリッシャーの注目ニュース
上述の通り多くのパブリッシャーが苦境にあえぐ中、収益の分配をめぐってGoogleやFacebookなどのニュースプラットフォーマーに対する姿勢が硬化しています。
■オーストラリア政府、グーグルとFBに国内メディアとの広告収入共有を義務づけへ
■フランス規制当局、グーグルに対してパブリッシャーに金銭補償するよう命令
パブリッシャーとプラットフォーマーの関係性については、過去のニュースレターでも紹介しています。あわせてご覧ください。
■パブリッシャーとプラットフォーマーの付き合い方は?
4.国内パブリッシャーの注目ニュース
■PRTIMES、企業内ストーリーを公に発信できる新サービスを開始
■Teads、コロナウイルス 状況下における消費者のメディア視聴習慣を公開
■Voicy「文藝春秋channel」が始まります!
■西日本新聞メディアラボ 次世代のトレンドとなる 音声広告配信サービス「MiMiAD(ミミアド)」を提供開始
5.キメラ最新情報
■【アーカイブ配信】WIRED、ダイヤモンド、読売新聞がサブスクリプション戦略を語る
キメラは3月18日、「XIMERA publishers’ conference〜メディアのサブスクリプション戦略最前線〜」と題したオンラインイベントを開催しました。日本国内パブリッシャーのメディアにおけるサブスクリプション最新事例を紹介したイベントのアーカイブ動画を公開中です。ぜひご覧ください。
▼ニュースレター最新号を購読フォームで申し込み
この記事でご紹介しているような国内外の注目ニュースをご紹介するほか、キメラの最新動向をお届けしています。
▼株式会社キメラへのお問い合わせ
株式会社キメラ(XIMERA,inc.)
問い合わせ:info@ximera.jp
公式サイト:https://ximera.co.jp/