暗緑色のいいところ

「127段?」「そんなにはないよ、91段」「93段かな」上りきった石段の段数を互いに問いかける子供たち。「96段だよ」と答えを明かしながら老人が下りていく。

看板に書かれていたから私も知っていた。
耳にイヤホンを挿さなかったから拾えた会話。
看板の存在を無視できるのが子供の特権だとしたら。

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