「10万円コロナ給付」の仕組みをローコード開発してみませんか

 緊急事態宣言が解除されたとはいえ、まだまだ感染予防に気が抜けない日々が続いています。そんな中、ついにローコード開発コミュニティ・リファレンスモデル分科会の、次のお題が「10万円コロナ給付」をテーマにした「給付金管理システム」決まりました。

 新型コロナウイルスの経済対策で、国民1人当たり10万円が支給される「特別定額給付金」の申請対応および配布が順次行われていることは皆様ご存じかと思います。ただ運用現場では、自治体担当者らが休日返上での過重労働を強いられているという実態があります。そもそも、国と地方自治体での管理が分断されていることも問題ですが、「マイナポータル」での記入情報と、住民基本台帳の情報を照らし合わせるという作業は一括でできるシステムが存在しないうえに、オンライン申請を巡っては、同じ人が何度も申請できる仕様になっていることから自治体の給付作業が難航している様です。

 また、最近の災害時の給付金も本当に困っている人に対して、必要なタイミングで給付金が渡らない事も問題視されているかと思います。

 今回のお題は、このような日本の行政システムが申請や給付金の支給がよりスムーズに進められるか?と言うことを、リファレンスモデル分科会で、モデリングし、ローコード開発ツールでスピーディーに作成して見ようということを考えました。それが今回のお題である「給付金管理システム」というわけです。コロナ危機が経済に与えている悪影響と戦う日本に、LCDからエールを送り、今後のシステム開発を考える良い機会と捉え、リファレンスモデル分科会でチャレンジしようと考えました。

 なお今回のお題も、「データモデル大全」の著者・渡辺氏による発案から始まりました。渡辺氏からは「『自治体給付管理システム』のデータモデルはわりと単純で、根幹部分に限れば比較的短い時間で実装可能」とのコメントをいただいております。既にレファレンスモデルを公開して頂きました(http://dbc.in.coocan.jp/)。モデルについて解説したブログ記事
(https://watanabek.cocolog-nifty.com/blog/2020/05/post-428d54.html)も参考になります。

 前回の「花束問題」と同様に、分科会員の各ベンダーがこの共通モデルに基づいて、それぞれのローコードツールの特徴を生かした「自治体給付管理システム」を実装することになります。各ツールベンダーが2週間ほどでアプリを仕上げ、7月初旬にZoomにて発表イベントを開催する予定で動き出しています。ローコード開発ツールの特徴を活かし、新型コロナ対策に求められるスピーディーさを実現したいと考えています。

 今回はリファレンスモデル分科会メンバー以外の、ローコード開発ツールベンダー様などのご参加も募集しようと考えております。この後公募を始める予定です。宣伝効果はもちろんですが、ローコード開発ツール普及でよりよいシステムづくりをするため、ぜひぜひ奮ってご参加ください!参加申請はLCD問合せ窓口よりお願いいたします。

LCD問合せ窓口
https://www.x-rad.jp/contact.html

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