こりゃもっと、ながい あい だ、2(ァー)

 腐る、腐るんじゃ。
 もうとうに腐ってしもうた。私はそうした腐敗した部分を隠しているのか見せびらかしてるのかわからぬが、少なくともそうした、余計なもういらないもののいくつかを抱えてときどき思い出したように作用することが傷痕(スカー)が痛むような、そうした懐古ー傷を負ったその瞬間に身を貫く恐怖、衝動、官能、それにちかしいものーを繰り返す、途方もない数を繰り返す、きっと繰り返すのだ。
 花は腐る。果実も腐る。果肉は爛れ、ひび割れ、砕ける。形が崩れるそのさま。私は鋭敏にこの傷跡(スカー)をかぞえる……夢の中へおちるまえに、羊を無残に数えるように……
 いくつかの発酵した感情のひとつに、まだ着火していない導火線があり、とうとうこの頃、火がつきそうなことがあった。張り巡らされた傷跡(スカー)が連鎖反応を起こしている……!
 まなこに映る限りの傷跡(スカー)を数えろ
その指運はエンジンブレーキになる、
 もっとながい愛について、
  これはマニフェストだ、

 エゴではなく、愛は信仰に等号する
 もっとながいものへ、
 傲慢たる波乱たる祈りよ、
 悦びはない、
 屹然とした、
 ゆるぎないもの、
 身を滅ぼす、
 傷跡(スカー)に書き込め

However(しかしながら)

 ここに並べられるもの、いくつもの、
 すべて、ハリボテに過ぎない
 飾りにすぎない、
 ナニも形を持たない、持たざるものを、
 輪郭を描いて、彫り込む、
 その痕こそ、求めるのか、

𝑻𝒓𝒐𝒎𝒑𝒆𝒓𝒊𝒆!(欺瞞)

こそ泥のように、
囀り合えば、
番いのはなしばかり…!
端々に、程々に、滴る、
何が、何を、何かの、
そうすることが、決まりごとのように、
これが郊外、そう、これが郊外、
儀式よ、ボルトとナットのように!

However(しかしながら)

傷痕(スカー)の筆跡は、お前のものか?
綺麗に続かない、
歪み、外れる線であっても、
それは、お前のものか?
行きずりのいちど限り?
線はひとつか?ふたつつけたか?
何本にだってなる、重なる、交わる、
いくつもの交差点、渋滞、渋滞に次ぐ渋滞

尻軽ものどもの踏みしだくものはお前の脳みそか、そのシュークリームのように弱い頭か、
頭がぱあ、を出す、こりゃ負ける、
イー
ァー
サン
スー

数えることは、意味をなすのじゃな
数えることが、意味をなさんのじゃな、
数えることは、大いなる欺瞞じゃ!
          𝑻𝒓𝒐𝒎𝒑𝒆𝒓𝒊𝒆!

距離が、途方もなく、ながくなるだけで
あるいは傷痕(スカー)の淫らさを、
自らで損なうことにもなる、

書き込むのだ、
なりふり構わず、傷痕(スカー)を書き込め

スー、
 スー、
  スー、

染     

この記事が参加している募集

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?