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ミルワームの育て方

ジャンガリアンハムスターを飼い始めて、13年くらい経ったので、その中で覚えたことや試したことをメモしてゆく。

(2022/07/18追記 「ミルワームの育て方・改」を書いたので、そちらが最新です。)


ミルワームとは

「ミルワーム」は商品名。ゴミムシダマシ科の昆虫。主に幼虫を釣り餌にする他、ペットの小動物(ハムスター、ハリネズミなどの昆虫を食べるげっ歯類や、爬虫類、両生類、小鳥、魚類など)の餌としてペットショップで売られている。

本来は「ミールワーム」=「食べ物の虫」で、今はそう呼ばれることが多い。

ミールワーム - Wikipedia (閲覧注意:いきなり虫)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%A0

生き餌の他、缶詰や、乾燥させたものが売られているが、圧倒的に生き餌の食い付きが良く、育て方で栄養価も改善できるため、今回はミルワームの育て方について書く。

手に入れるには

ペットショップやホームセンターで売られている。ただし、ホームセンターでは生きてるミルワームが売られていないことが多いので、ペットショップに行こう。爬虫類を扱っているお店なら、だいたい置いてる。

大抵、店の奥の冷蔵庫で保管されていて、お店のレジ横などに「ミルワーム  1パックxxx円」等、貼り紙がされているので、店員さんに言えば出してきてくれる。

だいたい300円するかしないかくらいで、梅干しのパックみたいな容器に数百匹入り。常温でそのまま持ち帰って大丈夫。

注意点として、普通のミルワームよりはるかにでかい、ジャイアントミルワームというのがいて、お店によってはそっちしか売られてないことがある。

大き過ぎるのと、あごの力が強くてハムスターに怪我をさせることがあるので、あげるのは絶対によしましょう。一度だけあげたことがあるけど、びびっておしっこを漏らしてた。

下準備

最初に入っている容器の粉は、ふすま(小麦のぬか)なので、栄養状態がよくない。

なので、新しい餌に移し変える。

用意するもの

・新聞紙など

・何か適当な容器

・ふるい、みそこしなど、目の細かいふるい。百均のでOK。ミルワーム専用に買おう

・割りばし

・ミルワームの餌

爬虫類のショップではミルワームの餌が売られているけど、結構高い。

ハムスターのペレット(食べなくて余らせてたり、食べ残しなど)を砕いて粉にしたものや、にぼし粉、百均の粉だしなどがお勧め。

1. 新聞紙などを床に広げ、ミルワームの容器、ふるい、他の容器を用意

2. ミルワームの容器の中身をふるいに入れて軽くふるい、ミルワームだけを他の容器に移す。

慣れていない人は、ここが一番きつい。大量の茶色い幼虫がうねうねしてるのをふるって、他の容器に移すので、これが辛い人は、正直、生きてるミルワームは買わない方がいいと思う……。

なお、まだちっちゃいミルワームは、ふるいの目を通って下に落ちてしまうことがあるけど、あとで回収する。

3. 全部ふるって、逃げたミルワームも回収したら、ミルワームだけを元の容器に戻す

4. 用意してあったミルワームの餌を、容器の中に入れる

あとはふたをして、涼しいところに置いておく。

ハムスターにあげるのは、一週間くらい置いて、餌をよく食べさせてからが吉。

注意点

・あげる回数や数

ミルワームは、あくまでおやつ。かつ、あげすぎると太る。あげすぎ注意。

週に1~2回くらいで、ジャンガリアンハムスターなら1回に1匹、ゴールデンハムスターでも2,3匹で充分。

太ると病気になりやすくなるし、ハムスターをダイエットさせるのはとても難しい。

ただ、年を取って弱ってきても、ミルワームだけは喜んで食べた、という証言が複数あるので、少なめに常備できるとよいのだけど、加減が難しい。

知人のロボロフスキーハムスターは、年を取ってよぼよぼになってからは、毎日ミルワームをあげていたとのこと。

・栄養

ミルワームは、いい餌をあげたとしても、栄養価が偏っているので、カルシウム不足になる。

ミルワームにカルシウムをあげても変わらないので、ミルワームをハムスターにあげるときに、にぼしやチーズなどの、カルシウム分が豊富なおやつを一緒にあげると良い。

爬虫類の餌を売っているところで、カルシウムパウダーも売っていることが多いので、爬虫類飼いの人だと、ミルワームにちょっとふりかけてあげる人もいるらしい。

ただ、ハムスターは、身体の構造上、腎臓結石や尿道結石になりやすいので、カルシウムをあげすぎてしまうのも注意。

ミルワームとカルシウムのあげかたは、爬虫類に詳しい店員さんにきくと、色々教えてくれる。

飼い方

涼しいところに置いて、時々、脱皮した皮を回収して捨てる。餌さえあれば、毎日のお世話はいらない。

・置き場所

まず、冷蔵庫はおすすめしない。なぜか死ぬ。野菜室とか、あまり寒くないところならいいかも。

冬場なら、玄関近くなど、寒くなるところに置けば大丈夫。

しかし、暖かいと、ミルワームの成長が早まるので、とにかく涼しいところを探す。そうするとやっぱり冷蔵庫になるわけで……。

・餌

餌は、何でも食べる。ハムスターのペレットやおやつの残りとか、ハムスターが食べるものならだいたい大丈夫。ペンチなどで砕いて粉にしよう。人間が食べるものの場合は、塩分や糖分を多く含むものは避ける。

野菜くずを適当に入れておくとよく食べる。葉野菜大好き。湿っているとかびるので、水気だけは気をつける。食べ残しはかびる前に捨てる。

しばらくすると、餌をだいぶ食べて、中の粉が白っぽくなってくるので、そうしたらまたふるって餌を新しくして入れ直し。

・幼虫、さなぎ、成虫

ミルワームは、売られている状態は幼虫で、何度も脱皮を繰り返し、ある程度大きくなったらさなぎになり、やがて成虫になる。

幼虫やさなぎが黒くなったら、死んでいるので捨てる。

さなぎになるときは、餌の表面に上がってきて脱皮する。ハムスターはさなぎを好むのと、成虫になるまである程度時間がかかるので、成虫だらけになるのを避けるためにも、さなぎになったらハムスターに食べさせるとよい。

一週間くらいは大丈夫なので、次にあげるまで、小さい瓶などによけておいてもよい。

……ただし、さなぎになってもびちびち動くので、びっくりしないこと。

目ができて、茶色い脚ができたら、まもなく成虫になる。

ハムスターは成虫も食べるけれど、ほっとくとかなりの数(大量の黒い甲虫)になる。

成虫は繁殖するし共喰いもするので大変。すごく動き回るので、幼虫とは別にした方がいい。

ハムスターは、脱皮直後の白い幼虫や、さなぎを特に好むので、それらをあげると喜んで食べる。成虫でも脱皮直後の白っぽいのは喜ぶ。

でも、1パックの数がとにかく多いので、油断すると成虫だらけになってしまう。

ほんとはミルワームを食べる動物を飼ってる人と分け合うのが一番いい。

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