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愛すべき、すっとこどっこい父。


うちの父は、どうにもこうにも抜けている。

というか、

すっとこどっこいエピソードが満載な男である。


まず始めに、言い間違いが極めて多い。

もはやウケ狙いでわざとやってるのかと疑いそうになるほどに多い。(もちろんわざとではないのだが)

これまでの言い間違い語録を、
思い出せる限り書いてみる。


彦根のあのゆるい人気者を

彦根のゆるキャラ、ひこにゃんに年賀状を書くとお返事がもらえるのをご存じだろうか。

実はひこにゃんからのお返事の年賀状は、彦根城の無料招待券になっており、1枚でふたりまで無料で彦根城へ行けるのである。

かなり前からこの企画は始まっていたようで、ひこにゃんには毎年ものすごい数の年賀状が届いているみたいだ。
なぜか今回になって始めてそれを知った父はすぐに食いつき、よしっ年賀状書こう!と息巻いていたのがこないだの年末のこと。

年が明け、ひこにゃんは本当にお返事をくれた。
可愛らしいご本人(猫?)のお写真の年賀状。

と、同時に父は彦根城への無料券を手に入れたわけである。当然、行きたそうにウズウズしだす。
1枚でふたりまで無料なので、父は母をさっそく誘ってみるのだが。

なあママ、ひこちゃん見に行こか!!!!


?!?!

ひこちゃん。???

私も母も一瞬フリーズしたのち、

いやいや!!!ひこ「にゃん」やから!!
ひこちゃんとか、もはや猫ですらないから!

だれやねん、ひこちゃんて。(笑)

と、総ツッコミである。

(そういえば我が家は全員が純・関西生まれ関西育ち、こてこての関西弁家族です)

ほんと、ひこちゃんて、なんかもはや
子どものお殿さま的なあんなかんじを
想像しちゃうからやめてほしい。
(このニュアンス伝わるだろうか、、見た目のイメージで言うと「おじゃる丸」とか、そんなかんじなのだけれど)

とりあえず、何はともあれ
父と母は近々ふたりで
ひこちゃんを見に行くデートをするらしい。


NHKで有名な、子どもに人気の忍者


私が小学生くらいの頃のことである。

家族で旅行に出かけたある時。
旅行で訪れた博物館的なところで、夏休みだったからだろうか、子どもたち向けにある人気アニメの催しが行われていた。

それを発見した父。
見つけるやいなや、わたしたち家族を振り返り
大声&ドヤ顔で一言。

みんな!あっちで「にんたろう」やってんで!!!



近いけど明らかになんかちがう。

それは忍たま乱太郎やで、パパ…

小学校低学年ながら、周りにいるたくさんの人たちの手前恥ずかしそうに小声で訂正する私。

ちょっと知らんふりで切り抜けようとしてそうな母と兄。


て言うかにんたろうって、真ん中を略しすぎて
主人公の名前もう変わってしまってるやん…



作者の名前が言いたかったのか、それともキャラ名か


これも私が小学生だった頃。
その当時の私はもっぱら「青い鳥文庫」という小中学生くらい向けの本にハマっていた。

いろいろな作家さんがその「青い鳥文庫」として本を出していたのだけれど、その中でも特に大好きだったのが、はやみねかおるさん作の「名探偵夢水清志郎シリーズ」である。

これがもうとにかく面白くて。
お小遣いをちまちま貯めてはこのシリーズの本をコツコツと集めていた。

近所のショッピングモールに行くと決まってその「青い鳥文庫」コーナーをチェックし、夢水清志郎シリーズを吟味し、買うか買わまいか、どれにするか考えていた私。

そんな私の様子を見ていた父は、
『本屋=娘のために、娘の愛読書「夢水清志郎シリーズ」を探す』という方程式がいつのまにか成り立っていたようで…

ある日、近所のイオンへ行き、
その本屋さんへ行くなり父は一目散に児童書コーナーへまっしぐら、

少し後ろをついていってた私を振り返り
またもやドヤ顔&おっきなお声でこう。

mimi!こっちに"はやみず"シリーズあるで!!!!


はやみず、とな…?

ひょっとして、
はやみねかおるの、夢水清志郎シリーズ…?

もはや訂正するのも面倒な私、

わあ〜そうなんや^_^☆

と、あたかもそれが正式名称かのようにさらりとかわす術を覚える。

小学校3年生にして、言い間違いに気付いておきながら流す、という高度な処世術(?)を身につけてしまった私なのだった。



もっともっと言い間違い語録はあるのだが
なんせしょうもないことなので
すぐに頭から消えてしまう…
思い出したらまた書きます。


それと、他にも父のおもしろエピソードを。

父はファッションセンスが独特である。
独特というか、なんと言うか…という感じなのだが、ざっくり言うとつまり、色がうるさいのである。

とにかく色味のある服が好きな父。
アウターを買うにもシャツを買うにもニットを買うにも、ましてやズボンでさえも、何色かカラーバリエーションがあるなかで惹かれるのは必ずと言っていいほど鮮やかな色合いのものなのだ。


もしや、あのキノコのこと…?

父の得意料理はお好み焼き。

ことあるごとに鉄板でジュージューと作っては振る舞ってくれる。そんなある日。

この日も父はお好み焼きを焼き、
はい!できたで〜〜とお皿に入れてくれた。

ワーイとそれを受け取る私に、ドヤ顔の父が一言。


【父】
あっ今日はな、
ちょっと隠し味で
いつもは入れへん食材入れてあんねん☆

【私】
へ〜そうなん?なに?

【父】うん、それはな〜。

エレンゲやねん!


…は?今なんと?メレンゲの聞き間違いか???


【父】食感がイカみたいで結構イケてたわ!!


食感がイカみたいなメレンゲとは。
はてな。


まあ食べてみるか、と食べてみて納得。

隠し食材はエリンギである。

エリンギとメレンゲがどこかで混ざったのであろうけど、字数で言うならどちらかと言うとメレンゲ寄り。これまで外でエリンギ料理が出てきていないことを願う。



ちなみに、父特製エレンゲお好み焼きはたしかに美味しかった😋






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