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空気を動力として走る車「AirPod」

昨日、twitterで久々に「空気エンジン車」の記事を見かけました。

今の人には「Airpod」という文字を見たら、Apple社のBTヘッドフォンだと思ってしまいますよね。
ですがここでいうAirpodは空気エンジン車のことです。

ほとんどの人には耳慣れない「空気エンジン」ですが、私がこの存在を知ったのはもう10年以上前です。
車だけでなく、バイクなどを個人で開発したというニュースでした。
燃料は圧縮された空気だけで、ここから出される空気の力で走るので、二酸化炭素や窒素酸化物を出さない環境にやさしいエンジンです。
こんな素晴らしい動力をもった車やバイクが作られたのに、その後なんの追加ニュースがありません。
それはなぜなのか、ちょっと調べてみました。

調べると言ってもwikipediaで「圧縮空気車」を検索しただけですが、そこの短所を見るだけで納得できるものがありました。

短所はいくつかありましたが、私が問題だと思ったのは下記の4項目です。

1)・日本の場合1MPa以上の圧縮空気は高圧ガス保安法により高圧ガスとして扱われ、空気を充填する作業が高圧ガス製造とみなされる。圧縮空気スタンドは高圧ガス保安法による法規制を受けるため設置場所が限られ、高圧ガス製造保安責任者が必須となる。

2)・圧縮空気タンクの定期点検が必要となる。高圧ガス装置となるためメンテナンスには普通の自動車整備士とは別の資格が必要になり、整備技術者の確保が問題になる。

3)・交通事故などで車が爆発して搭乗者や周囲の人間を死傷させる危険性がある。30MPaの圧縮空気が充填された高圧ボンベが破裂した場合は爆弾のように爆発する危険があり、高圧空気タンクの爆発による死傷事故は実際に起きている。

4)・気温による影響が大きい、気温が上がると空気ボンベの内圧が高くなり危険なため、圧力を逃がす安全装置が必要になるが、これでは燃料が勝手に漏れて行くことになる。逆に気温が下がるとボンベの圧力が落ちて、航続距離が低下する。

この中でも一番問題なのが3番目に書いた「交通事故などで空気タンクが爆発した場合の危険性」ですね。
自動車はつねに交通事故の危険性をはらんでいます。
もちろん事故が起こらないことが一番ですが、起こってしまった時にどれだけ被害を抑えられるかが重要となります。
しかし圧縮空気の爆発力はかなり凄まじく、毎年痛ましい事故が起こっているのも事実です。
これが座席の下で爆発したら……
なるほど、圧縮空気スタンドの整備問題なんかよりよっぽどな問題ですね。

いくら環境に優しくても、大惨事を招くような乗り物はどうやっても普及はしないでしょう。

これならばアンモニアエンジンの方が先に実用化されそうですね。
アンモニアエンジンによるシリーズハイブリッドEV、これが総合的には電力需要にも0エミッションにも適しているのかもしれません。

ゲーム業界に身を置いたのは、はるか昔…… ファミコンやゲームボーイのタイトルにも携わりました。 デジタルガジェット好きで、趣味で小説などを書いています。 よろしければ暇つぶしにでもご覧ください。