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5周年

結成から5周年を目の前にオサカナ初の全国ツアーが決まりました。僕にとっては初年度なので全てが初ではありますが、タイアップによる新曲のリリースなども併せて発表がありファンの間の熱量も一段階ギアが入ったようにとても盛り上がった事を覚えています。

ツアーの初日と最終日が東京開催と発表され、無事初日のチケットを手に入れ会場の代官山UNITへ向かいます。生誕祭後に生まれた「特典会に参加し山崎愛さんにご挨拶しブログのお礼を伝える」というミッションを達成するため先行物販でツアーグッズの大人買いを決めます。特典会へ参加する特典券を十二分に確保した上でライブを迎えます。

会場キャパ600に対してこちらは整理番号500番代という脆弱な武器しか持ち合わせておらずフロアの後方で圧迫されながら立ち位置を確保するのがやっとの状態。にも関わらずあとさらにあと100人も本当に入るのか⁉︎というパツパツな状況も今となっては本当の意味でいい思い出となってしまいました。

ライブが終われば即帰宅派だった僕にはライブ終了後、人がごった返す中特典会の開始を待つというのは中々しんどいものがありましたが、今日限りという割り切った覚悟で準備の邪魔にならないように隅の方で小さくなり息を潜めて待ちました。準備が整い待機列が作られます。山崎列はどこですか?最後尾の札を受けとり順番を待ちます。撮影時のポーズの指定、名前を名乗っての挨拶、ブログのお礼。与えられた1分という短い時間にこなすには意外と多い過程を完遂するため事前に固めた内容を頭の中で反復していると「次の方どうぞ」とスタッフさんに山崎愛さんの隣へ誘導されます。僕の番です。

スタフラのイラストに合わせて、ラーメンをすするポーズをこんな感じでお願いしますとやって見せると快く笑顔でやってくれました。サインを書いてもらいながら「生誕祭のイラスト描いたゆきだるまと言います!」と自己紹介を切り出しブログで取り上げてくれた事への喜びと感謝を伝えると「あれはスゴい!本当にすごい!!」と目を輝かせて反応してくれました。そこにはお世辞や社交辞令じみたものが微塵も感じられず彼女の本当の気持ちだと受け取る事ができました。嬉しくなり舞い上がった僕は咄嗟に「これこらも愛ちゃんのイラスト描きます!ずっと描きます!!」と馬鹿の子のような言葉を捻り出すと「やったー!!!」と、ファンとアイドルという関係性の壁を1枚も感じさせないような屈託のない笑顔で破顔して喜んでくれたのです。あまりにも純粋すぎる反応に猜疑心の塊のような僕の心は一瞬で氷解し心の底から湧き出した満面の笑顔で「また来ます!!!」と答えていました。これが僕が山崎列に通い続ける事になったきっかけ、エピソードゼロです。




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