見出し画像

「地方創生の民主化」

 地方創生の新たな枠組みを作りたい。その想いで、地域伴走型のコンサルティング会社 さとゆめ と私が主宰する日本最大級の異業種混合型社会課題解決プロジェクト ALIVE がコラボレーションした100DIVE。今後10年間で100の地域ビジネスを立ち上げていくのに加え、地域ビジネスを担う人とチームを作り上げることを目的としている。

 1期が終了したタイミングで、立ち上げメンバーで経営会議を行った。

 そこで出てきたキーワードが「地方創生の民主化」。お役所や東京から降りてきたことではなく、一人の個人として本気でやりたいことを、誰もが地域でできるようにすること。 優秀な頭脳から生み出された与えられた計画を実行することから、地方創生を「人起点」と「共創システム」へ変えていく。


■「人起点」


 人口減少の荒波にさらされる地域には、実行する人がいない。以前までは、地域には人がいても仕事がない状況が、ここ最近は仕事があってもそれをやる人がいない。以前は、練られた計画があれば、事業を立ち上げるお金と人を集められていたのが、現在はどんな良い計画があってもそれを担う人が足りなく、まず計画を立案する前に事業を担う人を探す必要が高まっている。「計画起点」から「人起点」へ。やりたい人を起点にやりたいことを実現する計画を作り、事業資金を集めてくる。地域で伴走するさとゆめ ならではの今後10年の指針である。

 では、「人起点」にどのように力を与えていくか。


■「共創システム」


 「計画起点」だったのは、今までは効率が良かったのだろう。官僚やコンサルタントのプロフェッショナルが考え出した計画を全国各地で水平展開していく。中央集権的な集中された社会では一番効率が良かった。

 この高度成長時代から続く社会の捉え方 -東京を中心とした一極集中で金太郎飴の地域をコントロールする効率的な社会- が成り立たなくなっている。そもそもの地域はそれぞれ違うし、人もそれぞれが全く違う。やりたいことも違うし、やれることも違う。集中した社会から分散した社会へ。

 分散した社会では、それぞれ違う地域にマッチしたひとつの卓越した計画立案はなかなかに難しい。それぞれの地域の事情とそれを担う人の想いを反映する新たなシステムが必要とされているのではないか。「プロフェッショナル・システム」から「共創システム」へ。5年間、約200のチームを通じてALIVEで大事にしてきた仕組みである。

 一人の優秀なプロフェッショナルが考え出した絶対的な答えよりも、綺麗でなくてもバックグラウンドの違う多くの人がぶつかり合いながら共に学び・本気になって答えを共に創るチームが効果を発揮する。チームで考えることでより多面的な知見を学び合い、より効果が期待できる計画になり、またチームで納得した計画となることが実行の段階でもパワーを発揮するのだ。


■地方創生の民主化=人起点×共創システム


 それぞれが違いのある地域に対して一つの計画では解が出せていない現在、「人起点」でそれぞれの人の想いを持ち寄り、多様性のある都会の人材と地域とが共に学び・共に創る「共創システム」により、地方創生をどこかの一人の優秀な誰かがコントロールするものから、その地域を愛する誰もができるものに「民主化」していく。

 まずは100DIVEで、100の地域で地方創生の民主化を実現していくため、3ヶ月で3地域を年間3回転していく仕組みを2022年は作り上げる。2022年4月に始まる2期以降の参加者・地域の募集も既に始まっている。

 100DIVE自体を地方創生の新たな枠組みとして共に創り上げて、一緒に地方創生を民主化していく仲間をお待ちしております!


 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?