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精鋭

一定の日々があとひと月で終わろうとしている。少なからず勇気のいる決断をした。働かなくては生きていけない星。せっかく人間として生まれたので、悲しみは少なくできるだけたくさんの幸福を感じて生きるのだ。どんな血縁でもどんな時代でも、余計なものに捉われることさえなければ、選択は自由だ。少なくとも僕自身はそうだと思う。

高校生のとき、やりたくってたまらないことを見つけてしまった。10年以上経ったが、僕の心のど真ん中は変わらずだ。ロックンロールに夢中だ。思い返せばうまくいった経験やおいしい思いなんて、たいしてなかったんだけど。でもたくさんの魅力的な人に会い、僕は転がり続けてる。そして、僕がやれることはちゃんと他の人にはできない自分だけのものだと思えるようになった。やめられなかった僕は、なんて運がいいんだろう。この幸運をとことん信じてみる。生まれもった条件、どちらの意味でも考え次第だ。選べるなら恵まれてる。生まれた惑星は、働かなければ生きていけない星だが、僕が生まれたのは、やるべきことをやるべき星だと思っている。

もうすぐ終わるという希望だけで、今は繋いでいる。なによりも、音楽に続きがあるという希望で、日々を乗り越えてきた。これからはさ、もっと軽やかで健やかになれるはず。そしたら見える景色の色味は変わる。僕の言葉や表情や行動が変わるだろう。30歳目前にして、ばかげた決断ができてしまったんだ。今こそ、よどみのない心身で音楽を鳴らしてみたい。今さらか?今こそだ。これから本番。そんで恋もしようね。

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