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人の信じているものを受け止められるか

ある人に言われたら別に何も思わないのに、同じことを別の人に言われると素直に受け止めたくなくなる。たまにそんな時がある。別にその人が嫌いなわけではないのでなぜそうなってしまうのか、そんなことに長らくモヤモヤしてきた。

もちろん人としての相性はある。ただ相性という一言だと、何だかとても解像度が低い気がして、自分の中で答えにはなってこなかった。

でも最近になって、ようやくわかってきたことがある。それはある種、お互いが違う美意識を持っているからではないか、ということだ。

ここでいう美意識とは、センスの良し悪しではない。

例えば、デザイン、食、ファッション、本、家、家具、街、お金など色んなテーマがある中で、それぞれにおいて何に重きを置いているかであり、さらに僕なりの解釈を付け加えると、その中で何を信じているか、である。ニアイコール思想かもしれない。

まだうまく言語化できないのだけれど、それらが複雑に組み合わさって無意識のうちに形成された美意識は、言葉や態度を通して滲み出てくる。人間は言語外の空気感に敏感で、その違いにアンテナが反応してしまう。

だから言葉が一緒でも、美意識が違う人と似ている人で、言葉の受け取り方が全然違ってくるのではないかなと思う。

ちなみに美意識が違う人を排除したいわけではない。違うからこそ面白いことや機能することもあるから、拒絶せずに受け入れたいと思っている。

そのためには言葉の裏側にある、その人の信じているものを見つけることができるか。そして受け入れて自分も大切にできるかどうか。

一時的な「この人と自分は違う」という感情に負けてしまわずに、根気強く向き合っていくことがとても大事なことだと思う。

数年後にただの頑固野郎になっていないためにも、そうできるように進んでいくべきなのだ。


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