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映画の寿命は観られた人数に比例する

タイトルは、Sustainable Cinemaで開催した「これからの座談会」でゲストの小川さん・西ヶ谷さん・汐田さんが話していて、とてもとても印象に残った言葉です。

生まれた映画を生き続けさせる仕組みづくりを企てていくために、どんなことができるか、どんなことが必要なのか、どんなことが実現可能か・・・と、いろんな人の話を聞いたり、調べたりしています。

映画って、作ることを学ぶ学校や、伝えることを学ぶコースはあるけれど、残す学校やコースって少ない気がしていて。(授業単位ではあるのかもしれませんが)

映画をはじめ、あらゆる分野の仕事で、作る・生み出すと同じくらい、残し・伝えていくって大事なことだよなと、Sustainable Cinemaをはじめてから、より感じるようになりました。映画の仕事でいうと、国立映画アーカイブの存在はもちろん、映画祭・媒体(編集・ライター)とかが当てはまるのかもしれません。(たぶんもっとあると思う)

そもそもアーカイブって「保存していくこと」のイメージが強かったんですけど、ちゃんと「重要記録を保存・活用し、未来に伝達する」という意味も含まれているんですよね。だからもっと 「活用し・未来に伝達する」の部分で、新たな方法を見出し、新しい機会を作っていくことが、イコール生き続けられるということに繋がってくるのだろうなと。

少し前にDo it Theaterのマガジンではじめた「シゴトとシネマ」という連載は、記事を作りながら、映画が持つ力や、与える影響に気付かされることがたくさんあります。仕事や生き方に影響を与えた、働くことの原動力になっている映画とエピソードについて語っていただく連載なのですが、映画って、誰と観たか、どこで観たか、いつ観たかなど、上映環境や上映時期によって、いろんな感じ方が生まれていくんですよね。

だから、自分の人生で何度も観返したい映画との出会いって、すごく素敵だし、それはどのタイミングでどんな時に出会えるかわからないから面白い。

だからその「映画との出会いの面白さ」を伝えていくことが大切なのかも。

映画に限らず、これだけたくさんの情報や物事に溢れているからこそ、どう伝え届けていくか、どう残し続けていくかということを、丁寧に楽しく考えていきたいです。

誰かが想い出す限り、そして、それを語り続ける限り、映画は生き続けていくし、残り続けていくのだと思うので。


Sustainable Cinema】の他にも、2013年から不定期で【観る音楽、聴く映画】という企画を行っているのですが、こちらではミュージックビデオの観方、楽しみ方の場を増やしていく企画を行っています。

近年ますます素晴らしいミュージックビデオが作られているので、観方や楽しみ方ももっと多様化されたらいいなと思っていて、最終的には音楽フェスで観る聴くブースが作れたらと考えています。


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