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通園バスの熱中症で女児が死亡した事件に思う

まずは、想像を絶する暑さと苦しみと闘い命を落とした3歳の女の子のご冥福をお祈り申し上げます。

この事件で、教育現場含め数多くの組織を見てきた立場として少しコメントさせて頂きます。
この事件は日頃のルーティンワークがシフトの変更で機能しなかったのが最大の問題かと思います。この日はいつもの運転手が休みで代わりに園長がバスを運転、施錠したそうですね。
確認したはず、という認識と事実は時としてズレが生じるものです。その為に様々な現場で、確認という作業は重要性を生じます。おそらくこの事件はマニュアルの共有化が抜け落ちていたことにより引き起こされた悲劇。これは多忙で未熟な組織に起こりがちです。


これからは園児送迎用バスに降車時の確認事項を書いた書面を貼り、必ず確認するよう習慣化しては如何でしょうか。

すぐ具体的な対策に乗り出したい幼稚園・保育園は、例えば

!!!指差し確認!!!
・全座席を確認
・車内が無人であることを確認
・上記を確認の上、施錠のこと

などを書いた書面をバスのドア付近の大人の目線位置に貼っては如何でしょうか。細かいことを言えば日光による劣化に強いインクを使うことを忘れずに。安い赤のプリンター用インクはすぐ消えるので使用を避けましょう。油性マジック、もしくはプリンターを使うなら目立つフォントで黒を使うのが無難です。それならすぐに対策出来ますし、子供を預ける保護者も安心するのではないでしょうか。

人間とは忘却の生き物。でも忘れてはいけないことは必ずあります。命を預かっている組織は特にそうです。失われた命は戻りません。

そして自らも忘却することを常に痛感すること、忘れてはいけないことはちゃんと備えすること、そんな地味な積み重ねがあってはならない事故を防ぐのです。

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