うちの夫は、どちらかと言うと、クリエイティブなタイプである。

棚は作る。

音楽は作る。

動画は作る。

庭は作る。

料理は作る。

無かったものを、有るものにする活動が得意だ。

かく言う私も、クリエイティブな活動は嫌いじゃない。

文章を書く。

関係を築く。

雰囲気をつくる。

仕組みをつくる。

私は、形なきものをつくる。

クリエイティブとは、なにも、作るものだけではない。

夫婦関係や子育ても、見方によっては、クリエイティブな活動だと思っている。

夫は、怖い顔をしながら、可愛いものを作っている。

午後イチから遅い晩御飯まで、PCに向かいっぱなしで、最後に笑ったのいつだっけ？状態であっても。

作った動画作品を真顔で私に見せながら、私が可愛いだの、今のシーンがいいだの感想を述べても、うんともすんとも言わないのであっても。

夫は可愛いのなんたるかを、知っている。

締め切り前の数週間の闘いを経て、久しぶりに積極的にしゃべった内容は、数日前に私から質問した、好きなおにぎりの具についてだったりする夫。

こうしてクリエイティブな夫の妻は、今度おにぎらずを作ることになった。