小田急線内で傷害事件が起こりました。隣の隣くらいの車両にいたので、そのときの出来事と感想でも書こうかなと思います。

2021/08/06、小田急線電車内で刃物を持った男が乗客を切りつけました。犯人はその後電車の外に逃走。全国ニュースのトップを飾ることになったのでした。

その隣の隣くらいの車両で、気だるく座っていたのがこの私です。普段は使わない電車でのんびりしていると、隣の車両から何人かが逃げてきました。

「男が暴れてる！」

……なんとまぁ。

その時は酔っぱらいが暴れてるくらいのテンションで逃げた乗客を眺めていました。
しかし、その後の状況はそんなのんきなことを言ってられそうにありませんでした。

車内アナウンスで流れる「電車内でのトラブルにより、電車は急停止しています。」「現在ご迷惑をおかけしております。」と異様な雰囲気。
その後すぐに警察が電車内を走りはじめました。
「この中に犯人と接触した人はいませんか？」
「刃物を持った男の動画を撮った人はいませんか？」
「けが人はいらっしゃいませんか？」
警察が大きな声でアナウンスをしながら駆けていきます。

乗客への呼びかけ以外に、警察官同士のインカムのやりとりで、「犯人は逃走中」「刃物を持った男」「現在のケガ人は４名」といった不穏な情報が聞こえてきました。

まるでサスペンスドラマか再現VTRの中のような緊張感。

子供以外で電車の中を走り回っている人をはじめて見ました。

そうこうしているうちに、電車の途中から簡易階段を使って降りる事になりました。道路沿線の道を渡って、最寄り駅に到着。

正直この道に関しては普段歩けないところなのでワクワクしてしまいました。不謹慎でごめんなさい。でもドラマの中みたいだなってミーハー心が働いたのを許してほしいです。

駅につくと顔に血がかなりついた人が担架で運ばれていました。その人に意識がなかったのも相まって、事件の悲惨さを嫌でも実感させられたのでした。

いやまてよ、ここで電車降りたはいいが、家にたどり着くにはどうしたらええん？
え、乗客はほったらかされるの？犯人めコノヤロー！！！

ということで、本来家に帰る時間よりも２時間ほど遅れて帰宅する羽目になりました。

隣の駅に向かう途中、その道を何台ものパトカーが通り過ぎていきました。いかんせん犯人は逃走中だったもので。

しかし、１台の覆面パトカーがサイレンを鳴らしながら通過した後、ピタリとパトカーが通らなくなりました。
時刻的にその頃に犯人が捕まったようです。

殺人未遂の疑いで対馬悠介容疑者が逮捕されたと。

その事件の犯人は
「６年前から幸せな女性を見ると殺してやりたいと思った」
「座っている女性を殺してやろうと思って包丁で刺した」
「誰でも良かった」
「電車なら逃げ場がなくて大量に人を殺せる」
と供述しており、20歳の女子大生が複数回刺されて重症、その他１０人ほどが軽症を追ったとのこと。

後からニュースを見て知ったのですが、容疑者がサラダ油を撒いてライターに火をつけたところ火がつかなかったとのことです。テロを起こそうとして失敗したのでしょう。

ちょっと乗る場所が違ったら、自分が被害にあっていたかもしれないという現実。もしサラダ油じゃなくてガソリンだったら、オリンピック開催国でのテロ事件になっていたという事実。

もしも話を考えても仕方ないのですが、奇妙な気持ちになりながら道中で衝動買いしたロースカツ弁当を貪るのでした。