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愛するゴジラ、キングギドラ、ラドン、モスラ

映画「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を鑑賞。世界各地で冬眠状態にあった怪獣たちを覚醒させて、地球を破滅に導いている人類を正そうという環境テロリストたち。怪獣の音声を周波数再生させる機器「オルカ」(怪獣を呼び寄せることや感情の抑制ができる)を開発した女性科学者エマは、彼らに共鳴する。世界中で目覚めた怪獣たち。ボストンに結集した17怪獣たちは、どの怪獣がボスであるか、群れの本能で見極めようとする。それはゴジラなのか、キングギドラなのか。そして人類は生存のために、どんな選択肢を選んだのか。
森林消失、海洋汚染、地球温暖化、核戦争、遺伝子操作など、ありとあらゆるバベルの塔を築き始めた人類。刻々と地球を危うくする人類への警鐘、自然の持つ治癒力などが、映画では説かれている。しかしそんな意義付けはどうでもいいのだ。久々お目見えのキングギドラ、ラドン、モスラはチラ見せ。それも照明が暗く、はっきり全身像を見せてくれない。なかなか肝心のところを見せてくれないストリップ劇場のようだ。物語の後半で、徐々にその姿を現してくる。エンドロールを伊福部昭の曲が締め括る。
https://godzilla-movie.jp
あゝ、美しき怪獣たち。特にラドンとは1965年の「怪獣大戦争」以来の再会。ラドンは声がいい。プテラノドンがモデルだけあって、容姿は幼鳥のようだ。コントラバスと人間の音声混合加工だそうだ。怪獣たちの咆哮を集めたYoutubeもあり。「ゴジラ キング・オブ・ザ・モンスターズ」に出てきた主演4怪獣だけではない。ガメラ、バルゴン、ギャオス、バイラスなどの大映系怪獣こそいないが、東宝系のアンギラスやバランの声なども含まれている。
https://m.youtube.com/watch?v=ONLh43EFJRg
最後に怪獣映画を観て、 最も怖ろしい点。少年は強い者が好き。ティラノサウルスに代表される恐竜が好きでない男の子はいない。それはそれでいい。だが最も怖ろしい点は、そこではない。怪獣を迎撃する自衛隊や米軍が出撃する時に、自分の心が騒ぐのである。実際の戦争は忌避嫌悪しながら、ヴァーチャルのゲームや怪獣映画では、戦闘に心躍らせるのも真実である。闘争を好む性質、それが人類の本能なのであろうか。2019年

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