ご承知のように、西川口は風俗街が出て行った跡に、大チャイナタウンが形成されている。中華料理店も多く、日本語メニューのないお店も多い。中華料理店と言っても、北京や上海だけでなく、中国東北地方やウイグル地区など、その全土をカバーした料理のバラエティ。そんな中で、友人絶賛の「永吉」は、ごくごく普通のラーメン店の佇まい。いわゆる日式中華のお店。しかし店内に入ると、ゆったりとした胡弓の響きが鳴り渡り、異国情緒が味わえる。オーダーは「汁なし坦々麺」@880。麺を具材と混ぜて混ぜて食べる。極太麺で、弾力があって美味しい麺。食べた第一印象は、花椒の辛さ。これは中華街「景徳鎮」で感じた辛さと同じ感覚。花椒の辛さが先行した後に、唐辛子の辛さが第二波で訪れる。辛さの中に身を置きながら、胡麻やピーナッツのコクが、味覚を幅広いオクターブに増幅する。うん、これは旨い。結果的に頭頂部と額にビッシリ汗をかいて、食べ終わる。こういうお店は大陸系の、良くも悪くも大雑把なところがあるが、ここは大陸のダイナミズムに、日本の小技を絡めた最強兵器だ。これはリピート決定のお店。お店の接客も、とってもナイス。次は辛さから離れて、牛スジ葱煮込鍋に挑戦してみたい。
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