見出し画像

大相撲春場所「正代直也の『直』は立ち直るの『直』」

大相撲春場所が千秋楽を迎えた。「荒れる春場所」の名の通り。優勝は若隆景。横綱・照ノ富士のケガ休場が残念だったが、終盤の御嶽海、若隆景、琴ノ若、高安の星の潰し合いは見応えがあって面白かった。
1️⃣春場所で最も感動したのは正代のカド番脱出。序盤の連敗から、後半は見違えるようによく頑張った。1勝5敗からよもや勝ち越せるとは。後半の鍵を握る主役は実は正代だった。客席の「正代直也の『直』は立ち直るの『直』だ」応援書きは泣かせた。
2️⃣高安は悲願達成ならず。優勝決定戦であと一歩ほんの一歩届かず。取組後の無念の表情に涙。この日は高安に勝って欲しかった。
3️⃣よもやの新関脇優勝(双葉山以来)の若隆景。はず押しの相撲ぶりは完璧。小兵のあるべき姿として千代の富士を彷彿、風格さえ出てきて、一躍大関どころか次世代のリーダー候補に名乗り。
4️⃣照ノ富士の膝と踵が心配。大関に戻った頃から「いつまで取れるかわからない」と言っていたから。
5️⃣新大関の御嶽海はケガしなくてよかった(栃ノ心、貴景勝などここのところ新大関場所での大怪我が多かった)。
6️⃣良い阿炎(突き切る)がすっかり影を潜めて、悪い阿炎(引く)がまた顔を出して来た。肘を痛めていたのなら治して欲しい。
7️⃣結局一番強いのは逸ノ城じゃないかと思う(今場所だけでなくいつも思う)。
8️⃣琴ノ若は意外な大化け(北の富士が言うように『成長にはもっと時間がかかるんじゃないか?』と思っていた)。
9️⃣「志摩ノ海の低い姿勢に技能賞をあげたい」という能町みね子の「どすこい研」での見解に『さすが!』と感嘆
🔟小さい身体の琴恵光の諦めない根性は天晴れ。しかも絵になる勝ち方。自分はこの人に敢闘賞か技能賞をあげたい
【番外編】
①十両の新人賞は北の若、相撲が大きかった。
②新十両インタビューでは熱海富士の愛されキャラと、「(若嶋津だった二所ノ関親方の)定年までに十両に上がろうと目指してきた」と親方を想う島津海のインタビューに落涙。しかし熱海富士にはまだ家賃が高かったようだ。なかなか廻しを取らせてもらえない。
③友風の負け越しは残念。本人が一番悔しいだろう。
④阿武松部屋の慶天海が久しぶりに勝ち越し。いつ以来だろう。
⑤ウクライナ出身の獅子が6勝1敗と奮戦。
⑥中日の間垣親方の解説を聴いた『やっぱり深い』と感嘆。「型」の完成と「相撲の大きさ」に一家言。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?