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絵画や彫刻が公の場にあること

鹿島神宮の近くにある、日本キリスト教団の鹿島教会。


ここには大海赫先生の描いた絵やサインがいくつもある。久しぶりに迫力のある絵を我流解釈で堪能した。「終わりの日」はヨハネの黙示録からイメージされる、この世の最後の阿鼻叫喚図。

「死者は生き返り」は、復活したイエスが生まれたばかりの嬰児イエスを抱く姿を描く。

もう一枚は受難に遭ったイエスの背後に迫る悪魔の影。

よくもこんなオドロオドロしい絵を教会に捧げたものだ(併設された幼稚園の子供たちが怖がらないのかな?)と思うが、トラウマ絵本作家としての本領を発揮した絵画である。そしてキッチンやトイレに取り付けられたルームプレート。こちらは木彫りの温もりとユーモラスさのあるサインである。



 本や音楽と違って、絵や彫刻は作家の手元には残らない。大海赫先生の絵もほとんど売却されて(作家の付けた値段はタダみたいであったが)、ファンの方々が愛蔵されている(私の家にも数枚)。しかし教会のように、公衆が集える場に絵がかけられているということは、行きさえすれば、その作品にまた会える機会になる。それは描いた人にも、作品を愛する人にも嬉しいことである。ことに鹿島教会にあるような巨大な絵は、自宅に飾るのは難しいので、なおさらである。
http://www.kashima-youchien.ac.jp/kashima-church/index.html

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