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ヨハネ伝第19章25〜27節「あなたの子です。あなたの母です」

2月25日の尾久キリスト教会における広瀬邦彦先生の説教。テーマはヨハネ伝第19章25〜27節「あなたの子です。あなたの母です」。受難週(レント)における、キリストの7つのことばのうち3つ目。
 イエスの磔刑は公開処刑という位置付けであった。その残酷な光景を母マリアは近くで見守っていたのである。ここでイエスは二つのことばを語っている。一つはマリアに「これは(ヨハネは)あなたの子です」、もう一つはヨハネに「これは(マリアは)あなたの母です」。イエスの父ヨセフは既に亡くなっており、イエスは残された母を弟子ヨハネに託したのだった。この後マリアはヨハネとともに、エペソで暮らすことになる。ヨハネが一方的にマリアを保護していたのかと言えば、必ずしもそうではない。弟子の中でもヨハネは断然若かったので、イエスの処刑はショックだったはず。きっとヨハネとマリアはお互いに支え合ったはずだ。ルカ伝第2章後半にはイエスの少年時代に関する叙述がある。そこでは「イエスはヨセフとマリアに仕えた」とある。イエスが宣教活動を始めたのは30歳から。当初は心配した両親は引き留めたりしたようだった。

磔刑となった瀕死のイエスを抱えるヨハネとマリア
ヨハネ伝第19章25〜27節


 妻の友人の夫が、亡くなる前に息子さんに遺言を遺した。「お母さんのことを、よろしく頼む。社会人になっても、なるべくお母さんのそばにいて見守って欲しい」。家族を愛することは、神さまの意志に沿うことである。
 10年ほど前に小さな教会で「親子の会」を運営していた。その時にある母親が「皆さん親戚づきあいのようですね」と感心していた。教会は新しい家族関係なのである。神が父で、イエスが長兄、そして教会員は兄弟姉妹。
 わが家にはカッティングボード(まな板)がある。そこには「台所の祈り」が書かれている。
『主よ、私の小さな台所を祝福してください。
お料理をするときも、お皿を洗っているときも、
私の心をいつも喜びで満たし続けてください。
あなたの祝福を、私の家族みなでいただくことができますように。
そして、あなたが再びおいでになるときの心備えができますように。アーメン』


「台所の祈り」が記されたカッティングボード


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