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ダブルで(140字の小説)

妻が認知症になってしまった
困ったものである
長年連れ添った私の顔も覚えていない。
悲しみは私を襲ったが、妻を見捨てる事は出来ない。

だが私は最近介護に疑問を感じている。

一体私は誰の介護をしているのだろう?
見覚えはあるんだが、誰だろう?
謎が謎を呼ぶ様に、私の疑問が深まる。
「あの女は誰?」


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