小説パート2

小説パート2(1)

僕の名前は所轄孝明。呼び方は しょかつたかあき 。偉そうな名前だと人から言われた事がある。
僕は小学生の三年生だ。僕には妹が一人いる。物凄くわがままで、憎たらし妹だが、可愛いところもある。まだ、幼稚園児なのに、増せた口を利く。僕のことを幼稚だと言うのだ。この妹の将来が心配だ。

僕の父はサラリーマンで自動車のセイルスマンだ。会社でトップだと父は言っていた。
母は専業主婦で料理が上手だ。いつも美味しいものを食べさせてくれる。
昨日、父がお土産を持って帰ってきた、聞く所によると、東京のデパートで買って来たらしい。それは、僕が見たことも無いチョコレートだった。残念な事に妹はそのチョコレートを知っていた。雑誌で見たらしい。かなり有名なチョコらしい。その誇らしげに語る妹の顔を見ていたら「オヤジか」と言いたかったが、やめた。
本当の親父がチョコレートを僕にはくれた。一個二百円以上する とか言っていた。
口に運ぶと、「にがい」なんだこの味は!今まで食べたチョコの方が断然美味しい。
まずそうに食べる僕の顔見て、お父さんは、「これが、大人の味だ」と嬉しそうに言って笑った。僕は思った。大人になって、こんなまずい物を食べるぐらいなら大人になりたく無いと。
そう思いながら、妹を見ると、美味しそうに食べていた。「お前は、ババアか」と心の中で叫んでいた。
続く

#創作大賞2022

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