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ペット誘拐の真相(ペット誘拐の続編)➕追伸

ギャンブル好きの男がいる。
何処にでもいる男達だが、彼は負け続け借金が膨らんでいた。

彼の名前は、野々村誠一 25歳。
一流企業に務めるサラリーマン。
…このままではダメだ。どうにかしないと奴らが来る…
(奴らとは反社の借金取り立て人)
セッパ詰まった彼はある計画を思いつく。

彼の知り合いに、マンションの管理人の
吉田太朗がいる。
そのマンションは普通の庶民には手の届かない、
いわゆる、高額で豪華なマンション。
その吉田と手を組めば、彼の計画は成功する。
ターゲットとなる人物は、吉田に決めてもらおう。
彼は、その計画を吉田に告げる。
吉田も金に困っているのか、二つ返事で乗って来た。

ターゲットとなる人物は、ある会社の社長のドラ息子
「ペットの為なら金に糸目はつけぬはず」
と、吉田は語る。

管理人の吉田は、ターゲットとなる部屋の合鍵は持っている。
侵入するのは、容易な事だが、ペットが問題だ。
ワニを誘拐できるのか?

だが彼は悩んではいられない、借金取り立ての催促状が届いている。

「案ずるよりも産むが易し」で彼の想い通りに事が運ぶ。
大成功だ!
金も指定した口座に振り込まれる、
3000万円。
大成功だ。

だが、私には一つの懸念があった。
吉田を生かしておく事は出来ない。
何故ならターゲットの住むマンションの
セキュリティが万全である為、出入り出来る人物は限られてくる。真っ先に疑われるのは、マンションの管理人の
吉田であろう。
口の軽い吉田が、吐かないとは決して思えない。

私は完全犯罪を想いつく。
吉田を殺害して、ワニの餌にする。
ワニが食べてしまえば、証拠は残らない。
私は、笑いを堪えて吉田を殺害した。

これで分け前は1500万ずつになった。

私はこれだけ有れば充分だが、
野々村誠一にはまだ足りないみたいだ。

ギャンブルに沼ると恐ろしい。

追伸
先に掲載したペット誘拐1の続編です。
ペット誘拐1では身代金は500万円となっていましたが、
社長のドラ息子が3000万円とは言えなかったみたいです。
彼なりの何らかの事情があったのかも知れません。

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