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ベリショの天使👼

世の中で「推し」という言葉が市民権を得て早や10年以上やろうか。某アイドルグループの熱狂をキッカケにメディアで「推し」と伝えることが日常になっても「?」しかなかったおじさんの筆者にひょんなことから推しができ、推し活を重ねること約2年半、去る2022年4月2日、その推しの卒業を見届けたので、振り返ってみたい

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推し記録回顧(黎明期)

きっかけは本当に些細なことで、帰省中に地元の友人と大晦日にノリで行ったカウントダウンイベント。その日は大勢の常連客で賑わいを見せており、お店も大忙し。そんな中でたまたま接客に当たってくれたのが彼女だった。当時はまだデビュー3ヶ月くらいだったはずだが、夜の世界のイメージの女性とは少し違う透明感、たどたどしくも懸命な接客の姿勢に不思議と惹かれてたのを今でも覚えている。(本音はショートカット大好きおじさんなので、どタイプで、酔っ払った勢いで速攻でチップあげただけやけどね!)

2019/12/31 邂逅
新規の接客が苦手なのに
頑張りました💯


これまでの社会人人生、筆者もいろんな夜遊びはしてきてる。ショークラブも何度となく遊びに行ってはいたものの、大阪特有のノリ(社会人になって関西離れて20年超の懐かしさもある)とお店・お客さんが織りなす一体感が不思議と恋しくなり、帰省ついでに来店を繰り返すようになる。

そのうち友人には愛想を尽かされ(笑)、一人で参戦することになり、それならとSNSを通じて知り合った常連さんとつるんだ方がオモロいかなと果敢にアタック。心の広い(そしてクセの強すぎる←褒めてる)皆さんに見事に受け入れてもらい日に日に楽しい!が増していく。しかし、この常連達、本当に無駄に熱い(繰り返しだが、褒めてる)。その熱に感化され今では筆者は超熱苦しく、天一の超こってりを超える濃厚さの常連の1人になった模様なのだが...(認めたくはない)

回を重ねるうちに気づくのだが、彼女は決して目立つ存在ではなかった。クィーンと言われるセンターポジションやボーカルポジションに立つことはこの当時見たことはない。今考えるとこれだけ層の厚いメンツが揃ったなかで未経験の彼女がその座を勝ち取ることはものすごくハードルの高いことであり、おそらく彼女も毎日のステージをこなすことで必死だったに違いない。

しかしながら「推し」と言うフィルターのバイアス効果はすごいもんである。私には出演する演目は全て彼女がセンターを務めるように出来ていた。

Ryo-ber EATS
SNSの呟きを間に受けて
パン屋でメロンパン30個発注
これが業者の始まり

推し記録回顧(受難期)

そんな中で世界は未知なるウイルスとの戦いに突入していく。もちろんエンタメの世界も暗い影を落とし、お店は休業や時短営業を余儀なくされた。一般的な概念からしたらアルコールや会食の後にショークラブ。となれば営業的にも困難な日々が続いている(現在進行形)は容易に想像できる。
バーレスクガールたちは逞しくインスタライブなどでエンタメを発信していた。しかし、そこに彼女の姿はない。この時期お店を卒業するメンバーも増え、私も「あー、もう会うことはないやろな」と諦めていた。しかし、永らく続いた営業自粛が一旦収束し本格的に営業再開した時、彼女は引き続き在籍していた。

後から某先輩に聞くと、「なんか営業自粛後に覚醒した」とのこと。なるほど。ステージ上での表情が格段に変わった気がした。元々、自分を変えたい!という動機でこの世界に飛び込んだ彼女は困難・葛藤を乗り越えて変わり始めていたのだと思う。

推し記録回顧(絶頂期)

そんな時に貸切イベントでの重要なポジションを任される。聞いた瞬間に嬉しさの反面、とてつもないプレッシャーを感じているだろうと心配が尽きなかった。しかし彼女はやり遂げた。満員の常連客を横目に見事なパフォーマンスを披露したのを翌日の帰りの新幹線で振り返ってたら不思議と涙が出た。暗い世の中で長らく忘れていた「感動する」と言う感情が蘇った瞬間やったんだろうな。

2020/9/5 貸切イベントCG🍸
満員の店内で輝きを放つ

ここから私の推しごとは加速する。あの感動に1ミリずつでもいいから感謝を伝えたい。勿論それはその場を提供してくれたお店や厳しい環境でも下を向かず進むバーレスクガール達へ向けても同じで、少しでも笑顔になるように毎回のコスプレ、大量の差し入れ、とにかく何が自分にできるのかを模索しながら(仕事そっちのけでw)店に通い続け、気づけばアクしかないキワモノキャラに登り詰めていく。。。

2020/11/17 合同バースデー
この頃はまだドレスコードを
忠実に守ってました(笑)

筆者のコスプレ論について興味が有れば過去記事をどうぞ。
いや、興味ないって(  `Д ´)ノ)*o*)ナンデヤネン!!

そんなこんなで一年以上が経ち、迎えた推しのバースデーイベント。前年は隣にいた彼女が最も信頼のおいていた先輩Bガールはもういない。ソロイベントの重圧は測り知れないものであったと思う。筆者もここは漢の見せ所、と常連さんからの多大なるご協力を得て、考え得るイベント盛り上げプランを練りに練った。

後述する卒業イベントについてもだが、お店の寛大な処置のお陰でやりたいことはほぼ全部やりきったことに改めて感謝の意を述べたい。

当時のご時世、超満員とは行かないまでも駆けつけてくれた多くのお客さんに対して物怖じすることなく立派にその日の主役を務め上げ、温かい祝福のなかでイベントは終了。それは同時に彼女に「やり切った」という感情を与えたのかもしれない。

2021/10/7 バースデーイベント
バーレスク大阪名物リオンシャワー
多くの常連さんに沢山の愛を
注いでもらい実現


推し記録回顧(カウントダウン)

2021年も終わりに差し迫った頃、推しから就職内定が出たことを告げられる。本人もTwitterで書いているが、元々エンタメの世界にどっぷりと浸かることはないだろうと筆者も常々思っていたし、長く就活に苦労していたのを知っているので聞いた時は本当に喜ばしいことだった。しかし、それは物語の終焉へ向けたカウントダウンへのタイマーが遂に回り始めたことを意味する。

どうやって送り出すか、運命のイタズラか直前に最高峰の卒業イベントを目の当たりにしてたので、萎縮する気持ちも増していた。そんな時、某常連さんか優しい言葉をかけてくれた。

「推しに最後の愛を伝えられればそれでいいんですよ」

なんか心が軽くなった。腹が決まり、そっからなりふり構わず動いた。

この頃には同担のお客さんも増えていた。彼女の努力の賜物だろう。多分に個人的嗜好だらけだったにも関わらず皆さん快く私のプランに賛同頂いた。特に長らく同担として協力してくださった方には本業の時間を削ってまでサプライズプレゼントをデザインして頂き、本当に頭が上がらない。

同担さんの傑作推しイラストTシャツは
多くのBガールの練習着として愛用
されている。特に後輩メンバーには
彼女の意志を継いで、一層輝いて欲しい


1人でも多くの常連さんに見届けてほしいので連絡しまくった。大事なスケジュールを変更してまで来てくださった方、ぶっ飛んだ旅行日程の上に大阪にとんぼ返りしてきた方、当日サプライズプレゼントの寄せ書きに心温まるメッセージをしたためてくれた方々、行けなくてゴメンねって動画メッセージに協力してくれて、なおかつ私にまで優しい言葉をかけてくれた方々

そして自身のイベントいくねって言う約束を反故にされたのに、卒業イベントの成功を祈ってくれた某Bガール。

なんなんこの優しい世界。皆さんの気持ちが心に沁みまくって感情がワケわからない日々の中、卒業当日を迎える

推し記録回顧(グランドフィナーレ)

迎えた当日。「もし今日行かなかったら卒業延期なるかな?」とかいう訳の分からない願望は新幹線に置いてきた。
そう、千穐楽の決まり手は「推くりだし」しかないのである。この2年半の感謝は全部出し切らないと後悔しか残らない。

酒の助けと、とにかく当日に完成させないといけないミッションへの使命感で、1部のソロパフォーマンスから号泣している某先輩Bガール(さて誰でしょう?即バレでしょうが笑)を横目に2部までは冷静にショーを見ることができた。

そして、3部。スタート演目はあの日感動を与えてくれたCG🍸。ショー開始前に「セトリ直前に入ったから期待せんとって」とギャーギャー言ってたのにサラリと最高のパフォーマンスを見せてくれた。ショーガール人生で色々な壁にぶち当たり、それを乗り越えてきた彼女の最後にして最大のハイライトだったと思う。

私の隣には彼女の心の支えであり続けた前述の某元先輩Bガール。2人して人目を憚らずギャン泣きした。

2022/4/2 卒業イベント
彼女のショーガール人生の
集大成として最後に最高の
パフォーマンスを披露

卒業セレモニーにおける私個人の推しへの感謝の伝え方の詳細は書かない。そんなの書いても誰も興味ないやろうし(笑)、何よりそんな事説明もしたくない。ただ「ありがとう」を伝えただけやから。

推し活の素晴らしさ(結び)

現在推しロスの真っ只中、ふと思い返すと「もっとやれたことがあるはず」と病みそうな状態であるが、とりあえずこの執筆だけはやり遂げたかった。単に推しへの感謝を伝えるべく執筆を始めたはずなのに、気づけば彼女が繋いでくれた世界の住人の皆さんへも感謝の思いが溢れ返っていて、こんなん口で言えるはずないから(照)

下記は私が好きな有名TwittererのTeststeroneさんの推しに関する考察なのだが、今ほんまに実感してる。推し活って人間のバイタリティを底上げし、QOLを充実させるための最強ツールなんよね。なんか書きぶりが自分の卒業みたいになってきたけど、ちゃんと帰ってくるからまた煩悩丸出しおじさんをを受け入れなさい

最後に、我が最愛の推しへ
「出会ってくれてありがとう。あなたを推した2年半とあなたが導いてくれた優しい世界は間違いなく人生の宝物です」

I believe your bright future.
Wish you all the best !

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