見出し画像

卵子凍結という選択肢を、どう考えるか

私は3人の子どもを育てていますが、不妊治療をして3人授かっています。第2子、第3子は体外受精をしていることもあり、「卵子凍結」の話題は関心が高いので、自分の時のことを振り返りながら、考えてみたいと思います。

非常に難しい話題ですので、個人の1意見として読んでいただけたら嬉しいです。


子どもは欲しいと思ったら授かれる?

子どもは、産みたい!と自分が思った時に、ポコッと産めるものではないということが、あまり理解されていないのではないかと感じています。

自分の気持ち
パートナーの気持ち
お互いの身体のこと
赤ちゃんの気持ち
自分の仕事のこと
家族のこと
その他様々な事象

自分が今だ!と思っても、その通りにならない「不確定要素」が多い事象。私も、自分の努力だけではどうしようにもならない事柄に、何度も無力感を感じ、どうしたら良いのかと悩んだ時期がありました。

欲しいのに産めない苦しさは、なかなか言葉にされにくいこともあり、若い方の中には、「キャリアを積んだ後に、結婚、妊娠。30代後半、40代でも子どもは産めるよね?」と思っている方もいると思います。

そのような考え方も否定はしませんし、実際に産み育てている方もいらっしゃいます。しかし、上記に書いたように、不確定要素が多く、若いから、健康だから、妊娠・出産が大丈夫と補償してくれるものは何もありません。

あなたがどうしたいか?

あなたの気持ちに沿って、若いうちから、ありたい未来を描いておくことをおススメます。

私の場合:子どもはキャリアを積んだ後?

私の場合は、子どもを持つことが当たり前という感覚で育っていました。就職する時も、どのタイミングで結婚して子どもを産むか、具体的にイメージしながら面接でも結婚、出産後も復職している女性が在職されているか、聞いていました。
2005年に就職活動していた当初は、まだ女性は妊娠すると会社を辞める人も多かった時代ですが、それでも女性の活躍について、会社説明会時に質問するなど、「子どもを持っても仕事を続けたい」ことを前提に、仕事を探していたと記憶しています。

そして、妊娠するまでにストレッチの効いた仕事をし、成果を上げ、キャリアを積んだ後に妊娠したいと、考えていました。

今の私が隣にいたら、他の選択肢も広げられるよう、声掛けをしてあげたい。その考え方も素敵だけど、もう少し多様な視点で、世の中を見てみようね、と。

手段の一つとしての卵子凍結

子どもを持ちたいと思っている場合、年齢が進んでから、「あの時こうしておけば良かった」と後悔しても、進んだ歳月は戻らない。。

そのことを考えても、「卵子凍結」はとても素敵な選択肢だと思います。

一方で、卵子凍結は、手段の一つ。
では、「何のための手段」なのか。
「ありたい姿」があるからこそ、手段としての卵子凍結がある、と考えると分かりやすいと感じます。

ありたい姿とは?

子どもが欲しい(かもしれない)

優先順位は人によって様々だと思いますが、少しでも「子どもが欲しい」と思うことがある方にとっては、手段の一つとして卵子凍結という選択肢が出来ることは素晴らしいことだと思います。
ここで大切になるのは、「本当に?」

ありたい姿として、子どもが欲しい(かもしれない)気持ちを、自分自身で問いを立て、自己認知を深めておくことをおススメします。

私はどうして子どもが欲しいと思っているのかな
そうか、私の価値観の中に、子どもを持つことが当たり前と思う気持ちがあったんだな、、

など、自分の本音と向き合うことが、とても大切だと思います。

卵子凍結の先の未来を想像してみる

卵子凍結の選択肢が、20代の私にあったなら(もしかしたら私が知らなかっただけであったのかもしれませんが)、私は卵子凍結をしていたタイプだと思います。

選択肢を広げる

と考え、お金を投資したのではないでしょうか。

しかし、卵子凍結は、卵子凍結にお金がかかるだけでなく、その後の治療を含めてお金やコミュニケーションコストがかかるものだと思います。

いつか子どもを持つ日のため
一般的に子どもを持つ選択肢を捨てないため

など、「他の人の意見に流されるような形」で卵子凍結をすると、その後待ち受ける様々な意思決定の際に、意思決定が辛くなるのではないでしょうか。

卵子凍結は、絶対的な解ではありません。
お金だけでなく、自分自身の価値観や、パートナーや周囲とのコミュニケーションなど、様々な課題が待っています。

ぜひ、10年後のワクワクの未来を描きながら、その一つの選択肢として、卵子凍結を考えてみてはいかがでしょうか。

卵子凍結が、子どもを持ちたいと思う人の希望の光であって欲しいと思うので、ぜひ意思決定する前に、自分と向き合ってみてくださいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?