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#15北欧への旅/最悪の事態勃発なるも命に関わるものではなし

大ピンチです。😱😰😨😓😵😖😣

まずM さんがYさんにSOSの連絡をしてくれました。彼女はコペンハーゲン近郊に住んでいます。こんなとき、現地在住の友人がいるのは心強いです。
もともと彼女とはこの日の夕方にディナーをご一緒で再会の約束になっています。

仕事ちゅうにも関わらず、すぐに日本大使館の連絡先、警察やらの必要な連絡先を調べてメッセージをくれました。

N さんがその情報をもとに警察に連絡してくれている間に、わたしは自分のスマホからクレジットカードをブロックする手配をしました。スマホが盗られなかったのは不幸中の幸いです。

カードが盗まれてしまうと連絡すべきカード会社の電話番号もわからないことが往々にしてありますが、わたしの利用していたクレジットカードは同じ銀行系のクレジット・カードとデビットカードだったために、スマホの銀行アプリから3枚のクレカのブロックが簡単にできました。

日本のクレジットカードは、日本に直接電話して止めなければいけないようなので後ほど対応するとして。

まずは、急を要するのでタクシーで日本大使館に。

まさかデンマークで日本大使館が見学できるとは!!😅

海外にいてパスポートを失くすと身分の証明ができませんから、どんなに拝み倒そうと国際線の飛行機には乗れません。わたしの場合、米国ミシガン州発行の運転免許証も盗られましたから、今は身分証明となるものがいっさい無くなりました。

ふだんはあまり意識せずに暮らしていますが、身分を証明できるものがないということがこれほど心細いものなのかということに気づきました。ついでに、カードも現金もありませんからお手上げです。😂

スゴイことになっているのですが、心から良かったと思ったのはMさんとNさんがいっしょにいてくれたことです。とりあえず、彼女たちのおかげでタクシーにも乗れるし、飲食もできます。ひとりだったらどうなっていたことか……。

幸い、財布の中の現金は100ドルちょっとぐらいしか入れていなかったので、クレジット・カードさえ止めれば、金銭的な被害はそれほどではありません。とりあえず、お金はお二人に立て替えてもらえます。

日本大使館の入り口でセキュリティーのおじさんに事情を話すと、中から職員を呼んで下さいました。わたしの知る限り、大使館や領事館というのはアポなしでは中にも入れてもらえない冷酷な場所です。

対応して下さった大使館の男性職員の方は、偶然にもわたしと同郷の方でした。海外で同郷の人に巡り合うとなぜか親近感がわきます。事情を説明したら、同情的かつとても親切でした。

パスポートを再発行するためには、まずは警察に届けて盗難証明をもらうこと。そして、戸籍抄本/謄本のコピーさえあれば即日発給も可能と教えてくれました。

戸籍謄本!! 

一瞬、どうやって日本から取り寄せよう、これは時間かかりそうと思いましたが……

ちょっと待てよ!!

ホテルに戻れば戸籍謄本のスキャンしたコピーがわたしのラップトップの中のどこかにあるかもしれないとひらめきました。

夫の他界後、昨年初めて日本に帰国したときに、戸籍のアップデートができているかを確かめるため謄本取得し、その後夫の実家の売却などの手続きで、いろんな書類が必要だったためにラップトップの中にもしまっておいたことを思い出したのです。

そんなことがここで役立つとは!!

世の中に戸籍謄本のコピーを持ち歩いて旅している日本人はきっと多くないことでしょう。(わたしってウンがいいかも😆)

わたしの帰国のフライトは2日後ですから、すぐに警察で盗難証明をもらい、ホテルに戻って謄本のコピーを探し出して大使館にメールで送れば、明日の午前中にはパスポートを再発行していただける可能性が出てきました。

いぇぃ!!難関突破できるかも!!ってことがわかりほっとしました。

在米のわたしにとって次なる問題は、グリーンカード(米国永住権カード)です。(ちなみに、日本人の場合、観光目的で帰りのチケットがあればパスポートとESTA申請のみで米国入国は可能ですが、米国居住者はビザかGCは必須です)

グリーンカードの紛失、及び期限切れなどによる再発行は米国のUSCIS(米国移民局)にI-90という書類申請をする以外に手はないことを知っていました。米国以外で今のような事態が起こったときには、米国大使館で特例で米国行きの飛行機に乗せてもらうための書類(ボーディング・フォイル)を発行してもらうことしかできないのです。

こんなややこしいことを知っていたのは、息子タローが2月に日本に行ったときにグリーンカード紛失し、タローのために情報を集めていたことが今さら役立ったのです。

とりあえず、日本大使館を出てすぐにコペンハーゲン中央駅内にあるデンマーク警察で盗難証明を発行してもらいました。ここで担当してくれたポリスオフィサーもやさしくて親切でした。日本大使館や米国大使館の連絡先電話番号などもまとめた情報もくれました。

問題は、米国大使館に何度電話しても出てくれません。緊急でアポイント取って明日じゅうにボーディング・フォイルを発行してもらえなければ、予約してある明後日のフライトに間に合いません。

電話が通じないのでアポ無しで米国大使館に行ってみました。

2日間公共交通機関に乗り放題のCity Passを買っておいて良かった。スマホのQRコードがチケット代わりなので、お金なくても列車に乗れます。大使館に着くと、案の定セキュリティの方が玄関に立っています。

アポイントがあるかと聞かれたので、スリにあってパスポートもグリーンカード、クレカも現金も盗難にあったこと。電話にでてもらえないから来たこと。明日までにボーディング・フォイルが必要なことを説明しました。

セキュリティのおじさんはデンマーク人のようです。アポなしで中に入ることはできないけど、中に行って聞いてくるから階段の下で待っててねっとのこと。

待っているうちに雨が降り出しましたが、わたしたちは傘を持っていませんでした。セキュリティの方たちは屋根の下にいるので濡れませんが、階段下で待ってろと言われたわたしたちは濡れます。

「すいません、濡れるので屋根の下に行ってもいいですか?」と聞いてみたら、NO!と言われました。予想通り、大使館だの領事館だのってどうしてこんなにやさしくないのでしょう。

その代わり、「ちょっと待ってね」と言って、中から傘を3つとってきて貸してくれました。米国大使館で働いているので、ルールは破れないけど、心はやさしいデンマーク人のようです。

たった数段の階段上がれば濡れないのに下で待てと断られた。でも傘貸してくれてありがとう。

15分ほど待たされましたが、結局中には入れてもらえませんでした。USCISのサイトからボーディングフォィルを発行してもらうための、手数料575ドル😱を支払うこと。そのレシートとともに必要な書類を揃えて、アポイントをとったうえで出直して下さいとのこと。なにより、アポイント取得のためには新しいパスポートナンバーが要るとのことです。

結局、らちはあかないのでこの日にできることはほかにありません。後ほどホテルに戻ったら、戸籍謄本を探したり、ボーディングフォイルを取得するための必要書類を整えるなどすることにしました。

わたしにとって、こんな手続きはこれまでにもたくさんして生きてきたので、ただ面倒くさいだけで自分の手に負える範囲なことはわかっていました。

ウザいことになってはいますが、命に関わることではないからまっいいか。

ただ、米国大使館のアポが最短でいつになるのか皆目見当がつかないので、最悪の場合は数日、数週間はコペンハーゲンで足止めくっちゃうのかな?その場合はクレジットカードもないしどうするかな〜と考えながらも、まぁなんとかなるでしょ!

申し訳ないのは、せっかくロンドンからいっしょにコペンハーゲンを楽しもうと来てくれたNさんの時間、Mさんの貴重な時間を日本大使館と警察と、米国領事館を巡る1日に付き合わせてしまったこと。

コペンハーゲン中央駅近くでYさんおススメの中華です。Mさんご馳走さまでした♥

皆さんをとんでもないことに巻き込んだお詫びとお礼に、わたしがご馳走したいところですが、なにぶんクレカも現金もないわたしは、ご馳走される側となってしまいました。😁美味し過ぎる。

話題にこと欠かない、ネタが途切れないハプニング続出のために、食欲も会話も弾む弾む。このときに、日本大使館でお世話になった方とYさんがお知り合いだったことも判明しました。

デンマークで足止めとなった場合には、Yさんの家で子守りしながらしばらく置いてもらうからと、半分冗談、半分本気で腹を括っていました。

さて、ホテルに戻ったら探しものと書類作成とやること山積みですが、無事にパスポートとグリーンカードの問題は解決するのでしょうか?

予定どおりに帰国するには明日しか残されていません。

つづく




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