ビー玉の惑星

大勢の買い物客が押し寄せて去ってゆくのを見守る床屋

放たれたまま永遠に飛び続けてる弾丸のように眠たい

さみしさを押し出すようにいっせいに灯った街のあかりを見てる

スピードを上げてく夜の訪れに追い立てられて傘を忘れた

たてがみを失くしてしまったライオンが大きな猫のふりして眠る

現在地(赤い印)を見失い手のひらの上で迷子になった

日に焼けて赤文字だけが消えている看板みたいな告白だった

ビー玉がこぼれてできた惑星に移住してきた5匹のヤモリ

一瞬で空を真っ赤に染め上げた無数のサンタクロースの影

トウガラシ色のくちびる暗闇のなか警告は鳴り続けてる

舞い降りる君を誘導するしごと赤いランプを頭につけて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?