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人見知りじゃないという点で天職


小さい時から人見知りをしたことがない。

釣り人に背後から「それは今日のおかず?」と聞き、
お見舞いに行った先の隣のベッドの患者の名札を勝手に見て「私のおじいちゃんと同じ名前だよ」と教え、
腹をぶち抜かれた大イノシシと猟銃を持ったハワイの大男たちに「今日はパーティ?」と話しかける。


流ちょうに返されても聞き取れないにもかかわらず


これらは中学~20歳くらいの記憶。なぜ覚えているかというと、どのときも親が隣にいて、仰天し、繰り返し「本当にびっくりするこの子は」と話すからである。

ほかにもいろいろあるのだろうけど、自分ではなんとも思っていないので記憶にはない。多感な時期であろうが関係なかった。

そんな人間が人見知りの子どもとか見ると、「賢そう」と思う。

瞬時にいろいろなことを考えられるから、話すことを躊躇するのだろう。
きっと、「自分がどう思われるか」「相手はどんな人間なんだろう」という心配がコミュニケーションをとる気を失せさせる。
私は後先考えず話しかけてしまうので、まあ賢くはないのでしょうね。

ただ、その面でライターは適職だと思う。
だって初めての人にめちゃくちゃ話しかける仕事だから。堂々と知らない人に聞きたいことを聞いていいなんて、お得感がすごい。
少なくとも「コイツめっちゃ話聞いてきて怖い」「自分の何をねらっているのか」と不安にさせることはないのだから。いい立場だわ~

ところで、取材をしていて話が面白くない人というのはほとんどいない。
話慣れていなくて、なかなか肝心なところが出てこない人はいるけれど、いろいろな角度から聞いているうち「うわあ」と思うようなおもしろい話が飛び出してきたりする。

聞きながら「もう十分取れ高OKだな」と思っても、進むにつれてもっと深い面白い話が出てきたりもする。そんなときは、頭の中でファンファーレが鳴り響く。パッパラー!たーのしー!

仕事ではなくても、飲み会でガッツリ誰かと話すのも楽しくて仕方ない。大勢でワイワイより、少人数が好ましい。集中的に話を聞いた方が楽しいから。

一緒にお仕事をしている整理収納コンサルタントの本多さおりさんが、
「自分に向いていることは探さなくていい、もうやっているから」と話しているけれど、まさにそのとおり。

小さいころから今になるまで、ずっと勝手にやっているのである。


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