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映画レビュー

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昨年は年間40本の映画を鑑賞しました。 今年はもっとたくさんの映画を観てみよう。 レビューなど長文が苦手ですが、鑑賞直後の感動をもとに書いてみます。
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2024年5月の記事一覧

関心領域

原題 The zone of interest アウシュヴィッツ収容所の隣に住まう家族を描いた映像作品。 冒頭、グレーアウトした画面が続き、環境音だけが響く映像表現にちょっと不安になったが、これがきっかけでこの作品は音響を大切にしている作品だと分かる。 遠くに聞こえるが、それは壁一つ向こうで行われている行為と収容された人々の叫びだと気づく。 アウシュヴィッツ収容所所長の家族。 子供に本を読み聞かせ、ペットの犬を可愛がる。 そんな当たり前のような幸せな家族を営み、同時にいか

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章

デデデデ後章、観てきました。 3月公開の前章から続く、人類滅亡をかけた日常ドラマ。 後章では、凰蘭と門出のそれぞれの恋愛パートが繰り広げられる。 原作コミックスは8年の連載を経て完結しているが、映画化で前後章合わせて4時間にまとめるとオリジナル展開踏まえても、かなり密度高いストーリーになっている。 原作ストーリーが気になる人は、6月にコンプリートボックスの発売があるらしいのでそれをチェックしてもいいかも。 ラスト手前の、人類滅亡シーンは、やはりというかAKIRAのアレと

ボブ・マーリー ONE LOVE

レゲエの神様ってイメージだったボブ・マーリーの生涯を綴ったストーリー。 ボブ・マーリーが現役時代は、まだ幼く記憶にないのだが、20代の頃に既によく聞いたこともある楽曲が盛りだくさん。 多分、父や叔父さんたちがジャスト世代で聴いていて、かつて実家にあったレコード盤やカーステレオで流れていたと思う。 戦争の愚かさと、神(ジャー)の導く平和を歌い、世界の人々を魅了するマーリーの生き様を生き生きと描かれていて最高です。 戦争ヘイトを歌で表現するといえば、日本なら泉谷しげるさんや

キラー・ナマケモノ

ナマケモノが殺しまくるパニック・ホラー・コメディ作品。もうタイトルからしてアレな雰囲気だったのだが、やっぱりと言った展開で大満足な映画でした。 SNSスクリーンとかCGで差し込まれるのに、メインのナマケモノはパペットでかなりぎこちなく変なリアル。 このパペットに5人もの人形遣いが関わっているとか。 このナマケモノ、アルファは凶暴であり賢く、素早い。 冒頭から噛みついてきたワニを返り討ちにし、ペット業者のオリバーを殺し、終いには車の運転までできる賢さ。 (ちゃんとナマケモノ

猿の惑星/キングダム

猿の惑星シリーズ最新作。 しばらくこのシリーズはみていなかったんだけど、本作は完全に猿(エイプ)側で話が進み、人間(エコー)は、敵性動物として扱われている。 ヒトは足で掴むことができない。エイプは手も足も掴めるから、助かる割合は4倍だ。 いや、2倍だろそこは。ってのはこの映画のジョークなのかなあ? 言葉によるコミュニケーションを手に入れたエイプたちの文化、文明の演出は面白かった。 また、感情が高まった時には、やはり猿になっちゃうところのメリハリも面白いところ。 続編が

ゴジラ×コング 新たなる帝国

これはハリウッド映画版のゴジラ怪獣大乱闘だ。 見どころ満載でこれでもかと詰め込まれた満腹映画でした! コングは割と人間と関係を築いちゃってて虫歯とか獣医に治してもらってる。 ミニコング(スーコ)は、ミニラのようなキモカワイイさ。 ハリウッドゴジラらしいスタイルのまま日本版らしいアクションを踏襲したゴジラ。 モスラ召喚の儀式は日本版よりも簡易的になってたが、人間との関わりが重要なところはオマージュされてた。 地下帝国という設定は面白い。と同時に地下掘ってブラジルに出

陰陽師0

陰陽師、安倍晴明が陰陽師として活躍する前の学生(がくしょう)時代を描いた、前日譚。 映画予告で見ていたド派手なFXや、バトルシーンは段階を得て丁寧にそこまで持って行ってる感じがしました。唐突にド派手なアクションが飛び込んでくるのではないので、割と安心して見れました。