発達障害は免罪符なのか

最近、気になる言葉がある。それは「大人の発達障害」という言葉で、ここ2〜3年でテレビやSNSで目にする機会が増えてきた。

元々俺は「自分に害がなきゃ他人はどうでもいい」的な考えが強く、友人が発達障害だったとしても全然気にしていなかった。(というか興味がなかった)

しかし、一人の友人が「発達障害」の診断を受けてからだんだん話が合わなくなり、ついに友達をやめる決心をしたのでその話を書いていきたい。

まず、俺と彼(Tとする)は高校つながりの友達だった。高校時代はクラスや部活間違い、そんなに仲良くなかったが、卒業後に共通の友達の繋がりで仲良くなった。

Tはもともとのんびりした奴で、待ち合わせに5分10分遅れたりする程度の「よくいるちょっと抜けたやつ」だった。

その後お互い大学3年生くらいまでは発達障害とかそういう言葉の影もなく平和だった。

ある日、「ずっと生き辛いと思っていたら発達障害だった」という旨のツイートをしており、見て「ほ〜〜ん」くらいで終わった。

その後しばらくは、一緒に飯を食った後にちょっと薬飲んでるくらいであまり友好関係は変わらなかった。その後、俺のバイト先が忙しかったのもあり、ピンチヒッターとしてTと一緒にしばらくバイトをする事になった。

Tの勤務態度は、仕事中にツイッターをしたり、スマホをしているせいで注文を聞き間違えたり、スマホをいじりながら集計をしたりするもんだから数が合わなかったりとあまり良くなった。しかし、友達なのもあるって注意しずらかった事と上司が注意するかなと思って自分は放置していた。

その後Tは大学を卒業しそのバイトを辞め、就職して働く事になった。

Tが就職した後にあった時に「上司が怖い。無理。」みたいなことを言っていて、話を聞いていると、「あんまり勤務態度が良くなくて、その点で細々と言われている」ことはなんとなく察しがついた。

俺は「まあやるだけやってみなよ。嫌なら辞めればいいし」と適当に返した。社会人なんだからある程度仕事のストレスは仕方がないから。

その後、Tはあっさり仕事を辞めた。「発達障害に理解のない職場がストレスとなって鬱病」になったらしい。俺はその時は流石に「ちょっとヤバイな」と思っていた。

また、バイトをしていた時に自分が注意をすべきだったのかと少し罪悪感も感じた。

T曰く、医者には好きなことをして気分転換しろと言われた、らしく院生で暇だった俺はTの遊びの誘いによく乗っていた。


その日もTに誘われて映画の約束をしていた。しかもその時はレポートの締め切りが迫っており、正直あんまり行きたくなかったが、Tが勢いでチケットを取ってしまったので、行く事にした。

映画開始5分前。連絡もつかないし嫌な予感がしていると、TからLINEが来た。

「今日メンタルヤバイから行けないわ。」

流石に少し腹が立った。でも、他の友達と交えて会う事もあったのでその時は我慢して何も文句を言わなかった。

その頃からなにかと「俺は発達障害だから…」と言って人と違う自分に酔うようになった。

その後Tはキャバクラのボーイの仕事を月2で始め、「夜の街で充実してる俺」も演出するようになった。

Tにいつも集まっているメンバー全員で一度来てくれと言われいつものメンバーで少しだけ遊びに行った。

その時、キャバ嬢に他のメンバーのことを「高校の友達」と紹介し俺のことは「ガンプラ界隈の人」と紹介した。俺はこれが非常に許せなかった。いつもの口癖で「発達障害だから、俺ははっきり言われないと分からない。嫌なことがあったら、きちんと言ってくれ。」と言っていたので、後日「何故自分のことを高校の友達だったと言わなかったのか?あそこで俺のことをガンプラ界隈といったのは何故か?何故キャバ嬢はニヤニヤ俺のことを見てたんだ?」と怒った。そして、「俺は高校の友達だと思ってお前と付き合ってるが、お前は面白いネタ帳なのか?」とキレたら「ごめん、失礼だったな」といって反省したふりをしていた。

今思えば、俺はこの辺でこいつとの関わりを断ち切るべきだったんだと思う。

その後、いつものメンバーで泊まりがけで釣りに行った。Tに対してイライラしていたが、他の奴に悪かったのであまり言わないようにしていた。

しかし、元々現金が必要になる場面が多くなると分かっていたのに、「キャッシュレスだと思った」と言って現金を持って来ずに周りに立て替えさせたり、「発達障害てで疲れるから歩けない」と言ってみたり「なんでコイツは来たんだろう」状態のオンパレードだった。

でも友達だから仕方ないと思って耐えていたところ、海から街に帰ってきたときに「あんな汚い海にいるより、こっちの都会の方がいいよな」と言ってきた事に胃が飛び出るほど腹が立った。じゃあ来るな。最初から分かっただろ。なんで来たんだ。せめて今言うな。怒鳴りそうになったが我慢した。どうせ発達障害を理由に逃げられるのが分かってたから。

その後、Tがツイッターで「発達障害なのに頑張って釣りに行った俺偉い」みたいなことを書いており、流石にこれ以上付き合えないとそこで感じ、連絡先をブロックして消す事にした。


釣りに行ったのは3ヶ月ほど前のことだか、今でも思い出すとかなり腹が立つ。

でもTwitterを見ても、「発達障害だから普通の人が出来ることができないけど許してね」みたいなツイートはとても多い。

実際、出来ないのであれば仕方がないが、「発達障害という障害をかかえていて、それを理由に周りに甘えたいなら、普通の人と同じ扱いを受けようとするな」と俺は思う。

ボケた老人や、生まれた時から脳の障害があってうまく喋れないような人と同列に扱っていいのなら俺だって割り切れる。それが差別だと言われても、区別を求めてるのは発達障害を理由にする方だから。

しかし、発達障害の人をそう扱うと理解がないとか、差別だと言って糾弾される。

そして一部の発達障害の人は意気揚々と発達障害を理由に周りに迷惑をかけても当然だとすらも思っている節がある。

発達障害は免罪符なのか。






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