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2017旅行記その4:荒々しさと美しさ

朝、ホテルまでちゃんとツアーバスが迎えに来てくれる。この安心感は日本っぽいな、と思った。後に海外ではこれが当たり前ではない、ということを嫌というほど思い知るのだが。とにかく参加者を順々に拾いながら、バスはアイスランド南部の観光スポットを巡る旅へ。

ガイドさんは英語で、結構クセのある発音だったが、まあまあ意味がわかるくらいのスピードで話してくれていた。日本人が多いツアーということも意識してくれたのだろうか。多分定番ネタだとは思うが、アイスランドでバナナを栽培している、というエピソードは正直今でもイメージが湧かない。多分地熱を利用して、というような説明だった気がするが、そこまでちゃんと理解できなかった。

到着日ほどではないものの、雪が降る中セリャランズフォスの滝や、ヴァトナヨートクル氷河などを見て回る。空港からレイキャヴィクへ向かう道でも感じたが、大地が黒いので日本の冬よりコントラストがはっきりしているように見える。荒々しさと美しさを併せ持つ自然、とでも表現できるだろうか。地球規模の大地の営みに触れることができた気がする。

ツアーに参加すると、むしろ孤独感が増す。日本人の参加者も結構いたので、そういう意味では心強いのだが、だからこそ一人で行動していることがより実感できてしまう。他のみなさんはグループで来ているからね。こればっかりはしょうがない。孤独であるが故の自由、を選んだのは他ならぬ自分なのだから。

アイスランドは安心して水道水を飲める国としても有名。ペットボトルの水は高いので、ホテルから水筒に水を汲んで持ち歩けるのはありがたい。そもそも水道に流れているのは天然水らしい、ということだったので、滝から流れている水を一口いただいてみたらやっぱり美味しい。すると、私が飲んでいるところを見ていた人も何人か飲んでいた。やっぱりみんな飲んでみたくなるくらいきれいな水なのだ。もちろん、こんなことはアイスランド以外の国では絶対にやってはいけない。

この日はどこで時間が押してしまったのかわからないが、ホテル到着が夜遅くなってしまい、ホテルのレストラン以外に夕食を取る手段がないとのこと。ちょっとでも節約したいので、マップ上で目星をつけていた売店に行ってみるものの、すでに閉店後。明かりが点いていたのはガソリンスタンドだけだったので、そこでいくつかお菓子を買って空腹を凌ぐ。チョコミントはアイスランドでもチョコミントだったので、ちょっと安心した。

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