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20歳の大学生が「大人の責任」で、「包括的性教育」の充実を求めているのに、何故本当の大人が反対するのか。

 3月22日の朝日新聞デジタルに、「「包括的性教育の充実」不採択 市議会への陳情で大学生が感じたこと」という記事が出ています。2月20日に朝日新聞デジタルに出ている「「性教育の充実を」 児童による盗撮で大学生らが陳情 東京・武蔵野」という記事内容にある陳情を、市議会に提出した結果、不採択となったという話題です。

 「子どもたちを性暴力の被害者にも加害者にも傍観者にもしない教育を、大人の責任でしなくては」との思いから、20歳の大学生が、性について幅広く学ぶ「包括的性教育」や、性暴力防止のため文部科学省が始めた「生命の安全教育」の充実を求める陳情書を提出し、市議会で議論され不採択となったのですが、何故本当の大人が「包括的性教育」の充実に反対するのでしょうか。

 今の大人は、自分自身がきちんとした性教育を受けていない人がほとんどなので、性教育が何たるかを理解しておらず、いやらしいことを想像してしまうのかもしれません。むしろ、その方がよほど問題ですが、物事なんでも知らない方が問題があるってことも、気が付いていない人が多いのかもしれません。

 性教育について知らないゆえに、ファンタジーに過ぎないアダルトビデオを、正しい性の形であると勘違いしている向きも多いように思われます。正しい性教育は、人権問題にもつながるような気がします。正しい性知識が無いゆえに、人権的に問題のある性行為が行われている可能性は高いと思われます。

 「議会での議論に意義があったと感じている」という大学生の方が、よほど大人で、この問題について、きちんと自分の頭で考えていると思います。確かにこのような形で話題になることも、性教育についての関心が高まるので、このことについて考えることも増えるでしょうし、一定の意義はあったように思います。

 


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